かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:古楽でかつ極めてバロック的なブランデンブルク1

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回は本当に私が図書館を使う理由らしい作品を取り上げます。バッハのブランデンブルク協奏曲です。

多分、ブランデンブルクはCDでも持っていないと思います。なら、図書館で借りてしまおうというのが、その切っ掛けだったんです。そう、「有名曲は図書館で借りてリッピング、埋もれた曲はCDで」という、当初の方針に叶うものでした。

できれば、モダンと古楽でというのが最近の私の方針です。ただ、モダンはまだかもしれません・・・・・小金井ではなかったような気がしますから、府中市立図書館で借りることができればッて思います。

さて、ブランデンブルクという名は、ブランデンブルク=シュヴェート辺境伯クリスティアン・ルートヴィヒに献呈されたためにそういわれていますが、実際の名称は「様々な協奏曲」です。

ブランデンブルク協奏曲
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2

所謂合奏協奏曲、コンチェルト・グロッソであるわけなので、様式的には旧いものと言えます。恐らく、ほぼ同じ時期に作曲されたヴィヴァルディの「四季」と比べれば、その古さは一目瞭然です。

四季 (ヴィヴァルディ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E5%AD%A3_(%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3)

けれども、バロックの集大成と言う意味では、一つの金字塔を打ち立てた作品だとも言えるでしょう。「四季」の様式的には古典派で和声はバロックという、ある意味多感様式を先取りしたようなものとは異なり、これぞバロック!という様式がずらりと並び、特に第1番に置いてはカンタータにおいて聞いたことがあるって旋律すら出てきます(実際、第1楽章はBWV52の1曲目に、第3楽章はBWV207の1曲目、第4楽章は同じくBWV207の3曲目の転用しています)。

また、先進的な部分もあり、次回ご紹介する第2集に収録されている第5番は事実上クラヴィーア協奏曲と言ってもいい作品で、ここにバロックの集大成でありつつも次の時代が顔を覗かしている、バッハの作品たちの一つの特徴がすでに現われています。

そんなバッハのブランデンブルク、まずは第1番から第3番までが収録されていますが、実は成立順はウィキにある通り番号順ではありません。それまでに成立した作品とまとめただけなので。ですから、本来は番号順でなくてもいいとすら言えますが、まあ、番号順に聴くのもいいかと思います。

実際、私も借りてきたときに、番号順で聴いてみようと思って借りてきています。そりゃあバッハですから、その順番ではないだろうくらいのことはわかっています。けれども、あえて番号順に聴いた時、どんな印象が去来するのかを、確かめたかったのです。

古楽演奏ですから、モダンならフルートになるところはしっかりとリコーダーになっています(本来、モダンでもリコーダーであるほうがいいと思いますが)。特に第2番ではトランペットが目立つもんですからリコーダーは地味なんですが、これまた清潔な感じでいい!

指揮はレオンハルトなんですが、オケは実はソリストが集結しています。クイケンビルスマ、ブリュッヘン・・・・・私たちからすればすげーってなりますが、実はこれこそ真のバロックのスタイル、なんです。

勿論、楽団というのもあったにはありました。しかしそれもソリストとしても活動しているけれどその団体に入っているというにすぎないのです。BCJも素晴らしいソリスト集団ですが、これはその上を行くスタイルを実現していると言えるでしょう。

何時もはソリストとしてその腕を披露している一人一人が、オケとしてしっかりアンサンブルしています。これぞ真のアウフヘーベンだと言えるでしょう。テンポとしては多少どっしり感もあるんですが、それでもどこかで体を揺らしている自分がいる・・・・・それは演奏がしっかりとノレるということであり、その躍動感が素晴らしい!さすが、ソリストたちだと思います。




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
ブランデンブルク協奏曲
協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
協奏曲第2番ヘ長調BWV1047
協奏曲第3番ト長調BWV1048
グスタフ・レオンハルト指揮、チェンバロ
シギスヴァルト・クイケンバロック・ヴィリオーノ・ピッコロ、ヴァイオリン、ヴィオラ
ルシー・ファン・ダール(バロック・ヴァイオリン&ヴィオラ
アンナ―・ビルスマ(バロック・チェロ)
ヴィーラント・クイケンバロック・チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ
アンソニー・ウッドロウ(ヴィオローネ)
クロード・リッパース(バロック・トランペット)
フランス・ブリュッヘンブロックフレーテフラウト・トラヴェルソ
パウル・ドンブレヒトバロックオーボエ
アブ・コスター(ナチュラル・ホルン)
ボブ・ファン・アスペレン(チェンバロ他)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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