かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:オーケストラ・ダスビダーニャ第23回定期演奏会1

今月のお買いもの、平成30年2月に購入したものをご紹介ます。シリーズでお送りしています、ダスビの定期演奏会で買い求めました、オーケストラ・ダスビダーニャ第23回英気演奏会のCDの、1枚目です。

この1枚目には、第23回定期演奏会の2プロまでが収録されています。まず1プロはショスタコーヴィチの「ロシアとキルギスの民謡の主題による序曲」作品115です。

ロシアとキルギスの主題による序曲
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%A8%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%82%B9%E3%81%AE%E4%B8%BB%E9%A1%8C%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%BA%8F%E6%9B%B2

ショスタコにしては珍しく祝祭色に富んだ作品です。それもそのはず、ショスタコーヴィチが芸術家として認められ、公的な行事にも参加するだけの地位になっていたからです。

こういう作品も書くんだなあと思うと同時に、本来はこんな作品を書きたかったんだろうなと思います。それだけ、ソ連という国、そして20世紀ロシアの歴史が苛烈だったってことです。少なくとも、ショスタコの作品くらいは、もっとイデオロギーから突き放して聴けるようになると、我が国の芸術レヴェルは上がるのになあって思います・・・・・

さて、それだけ祝祭な作品を演奏した次に来るのが、ダスビらしいなって思いますが、チェロ協奏曲第1番なんですねえ。

チェロ協奏曲第1番 (ショスタコーヴィチ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AD%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81)

以前もこのブログで取り上げたことのある作品ですが、これも時期的には1プロに近い時期の1959年に作曲された作品です。ですから後半の3プロのようにどこか悲劇的なものが隠されているのではなく、終始普通に音楽が流れているというか、どこか穏やかな点すらある作品です。

この二つの作品の演奏は、ダスビとしてはすこし対照的な演奏となっており、「ロシアとキルギスの主題による序曲」は気合い入りまくりな感じでダスビにしては牝らしくアマチュアらしい痩せた音が混じっています。けれども喜びは爆発しており、聴いていて全く遜色ありません。

一方、チェロ協奏曲第1番は素晴らしいアンサンブル!ソリストのほうが面喰っているのが聴いていて判るくらいです。でも最後のクライマックスではしっかりとソリストと共に喜びを爆発させており、演奏のレヴェルとしてはこのチェロ協奏曲のほうが断然上です。和声的には難しい点もある作品でありながらも、丁寧にかつ力強い演奏が支配するのは素晴らしい!さすがダスビです。

このチェロ協奏曲第1番は4楽章ありますが、演奏はほぼアタッカで通しで演奏される作品です。なのでダスビはこの1曲だけで1トラックを割り当てています。これはいいことだと思います。つい楽章ごとにトラックを振ってしまいがちなんです。でも、今や携帯音楽プレーヤーで音楽を聴く時代です。このような前時代的トラック割のほうが、実は形態音楽プレーヤーで聴く場合は便利だと何度か申し上げてきたかと思います。その点を汲んだこの編集は素晴らしい!さすがクラシック音楽を愛する集団だって思います。

その次に収録されているのが、アンコールのピアソラ「アディオス・ノニーノ」。この作品私も大好きなのですが、ソリストよりもオケのほうがノリノリの感じです。痩せた音も散見されるのですが、それ以上に哀愁が漂うのが良いですね〜。そこはさすがアンサンブルはセミプロと呼ぶにふさわしいダスビです。聴いていて遜色ありません。むしろそのアマチュアらしい痩せた音すら、ピアソラが本来使いたかった音であるかのように響くんです。こういったたまにくるショスタコ以外の作曲家の作品もダスビの演奏は素晴らしいんですよねえ。味わい深いです。

さて、3プロは・・・・・・おっと!それは次に取っておかなくちゃ!これら60年代前後の、ショスタコーヴィチの比較的落ち着いた時期に作曲された作品と対を成すメインはいったいどんな作品なのか?勿論、検索して調べて先回りしてもいいですが、どんな対照を見せるのか、ダスビゆえに楽しみです。

本当にダスビを聴いていれば、ムジカ・エテルナなんて、どうでもいいです。




聴いているCD
ドミトリー・ショスタコーヴィチ作曲
ロシアとキルギスの民謡の主題による序曲 作品115
チェロ協奏曲第1番作品107
アンコール
アストル・ピアソラ作曲
アディオス・ノニーノ
丸山泰雄(チェロ)
長田雅人指揮
オーケストラ・ダスビダーニャ
(DSB-20171)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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