かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から〜小金井市立図書館〜:バッハ ミサ・ブレヴィス集2

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリを御紹介しています。前回に続き、バッハのミサ・ブレヴィスを取り上げます。

この2枚目には、ト短調BWV235、イ長調BWV234の2つと、サンクトゥス3つが収録されています。どれも美しいもので、イ長調BWV234では感極まったような表現もあり、ルター派プロテスタントだったはずのバッハが、実はミサ曲にも魂を入れていたことが如実に判るものとなっています。

ト短調のほうは静謐で、神に対して額づくような作品ですし、バッハの表現の幅というものがよく分かる作品であるだけに、演奏するほうも実はしっかりと表現の幅が求められる、難曲だと言っていいでしょう。

その上で、しっかりと舞曲の要素が取り入れられている点も踏まえつつ、その側面を表現に活かしているローザンヌの団員たちは素晴らしいの一言です。室内オケはモダンでは適切で、バッハが作品に込めた想いが、演奏者を通してしっかりと私たちにも伝わってくるようです。

宗教曲を得意としたコルボですが、スコアリーディングが抜群であることを、この演奏は教えてくれます。その上で私達聴衆にしっかりと伝わってくるのはとにかく、喜びだったり、感謝だったり、人間の謙虚な姿です。こういう演奏、本当に好きです。

スコアとは、基本的に記号でしかありませんが、その記号が音楽では感情や表情を表わすのです。そのことを、コルボは演奏でもって表わしたと言えるでしょう。男は背中でとか言いますが、正に背中でバッハの世界を見せることに見事成功していると言っていいでしょう。

こういう演奏が図書館で借りられると、本当にうれしいですね。しかも、小金井ですよ・・・・・神奈川県に比べれば、財政規模がどれだけ小さいことか。そんな中でこのアルバムをライブラリに入れてくださった司書さん、GJです!




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
ミサ曲ト短調BWV235
ミサ曲イ長調BWV234
サンクトゥス ニ長調BWV239
サンクトゥス ト長調BWV240
サンクトゥス ニ長調BWV241
ミシェル・コルボ指揮
ローザンヌ声楽アンサンブル及び室内管弦楽団

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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