かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:クープラン クラヴサン作品全集9

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、クープランクラヴサン作品全集を取り上げていますが、今回はその第9集を取り上げます。

第9集には、クラヴサン曲集第4巻から、第20、21、25組曲と、第24組曲の一部が収められています。これまで同様、組曲ですが標題音楽というのがクラヴサン曲集の特徴です。

しかも、組曲だからと言って曲集がほぼ決まっていることもなく、多いものも少ないものもあります。それだけ、クープランは自在に作曲していたことが明らかなのです。

勿論、全く制限がないと言うことも、形式などを見ればない訳なんですが、それでもバッハのものと比べれば一目瞭然です。内面深く掘り下げるような作品は皆無ですが、想像力を書き立てる作品が多いのは見逃せません。

それは古典派でしっかり蒸留され、ロマン派でしたたり落ち、私達においしい飲み物として提供されているのです。クープランの功績は大きいと言えるでしょう。

そんなクープランの作品は華麗かつ可憐。気品を備え、かつ楽しく、喜ばしい。つまりは、どこにも軽薄な部分がないんです。それが聴いていて最大の魅力ですし、特にこの第4集ではその傾向が強いように思います。

ブーレイは、それらの作品を多少のアコーギクをつけて演奏しています。バロックの時代にアコーギクを付けたかと言えば、私は殆どつけなかったと言っていいと思いますが、その「殆ど」と言うとき、一体どの程度なのかは演奏者に任せられる部分なのではないかと思います。ですからこのブーレイ程度が私は良いと思います。

やたらつけるんじゃなくて、作品ごとに差をつけるんです。でもこれがとてもいい味出しています。アコーギクがあるからこそ、標題音楽としてしっかりとした表現になっていますし、度が過ぎないことで、作品の美しさがしっかりと浮かび上がり、私達は飽きることなく聴くことができるでしょう。

ブーレイの譜読みの確かさが成せる業だと思いますが、思い切って素直に耳を傾け、楽しいリズムでは体を揺らしてみるなどをしてもいいと思います。その時に流れている作品の標題を時分自陣も思い浮かべながら、演奏者や作曲者と対話すると、さまざまなものが見えてきます。私などはやはり、万華鏡に移るサロンかなあって感じです。

言わばファンタジーの世界のような、ブーレイの演奏に、酔いしれてもいいと思います!




聴いている音源
フランシス・クープラン・ル・グランド作曲
クラヴサン曲集第4巻第20組曲
クラヴサン曲集第4巻第21組曲
クラヴサン曲集第4巻第25組曲
クラヴサン曲集第4巻第24組曲
ローランス・ブーレイ(クラヴサン
フランソワーズ・ランジュレクラヴサン、第20組曲第6曲)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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