かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買いもの:ヘンデル ユダス・マカベウス1

今月のお買いもの、平成29年1月に購入したものを御紹介しています。今回は銀座山野楽器にて購入しました、ヘンデルのオラトリオ「ユダス・マカベウス」です。

実は、ずっと探していたんです、この曲のCD。いや、国内盤なら、もう夏くらいにディスクユニオン新宿クラシック館にて見つけていました。ただし、幅が広い・・・・・

棚がですね、もうきつきつなのです。多分追加に新たに買う予定ではいますが、一段か二段作れればいいかなって思っています。地震がきた時に倒れますし、何よりも、借家なので・・・・・

となると、そう幅が広いものを買ってしまいますと、場所を取ってしまうんですねえ。そのため、できればCD一枚分の幅でほしいなあと思って、物色していました。すると、今年に入って、銀座山野楽器にて見つかったと言うわけです。1800円プラス税。

では、なぜ「ユダス・マカベウス」なのかと言えば、一つにはヘンデルのオラトリオをメサイア以外をずっと聴きたいと思っていたこと、そして二つには、この作品で最も有名な曲が、高校野球などで演奏される、私たちにもなじみ深い曲の原曲であるから、なのです。

表彰式 得賞歌
https://www.youtube.com/watch?v=LxtChFAi-w4

ね、聴いたことあるでしょ!夏の甲子園を見るのが好きな方なら、あ〜と思うでしょうし、或は吹奏楽をやってこられた方はyoutubeの「得勝歌」というタイトルのほうで知っている人も多いかと思います。この曲の原曲が、「ユダス・マカベウス」の第3部第58曲なのです。

ユダス・マカベウス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%80%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%AB%E3%83%99%E3%82%A6%E3%82%B9

ウィキよりも、下記二つのサイトの方が分かりやすいかと思います。ウィキと合わせてみますと、全体像がつかみやすいかもしれません。

NHK-FM「海外クラシック・コンサート」2005/5/15(日)
ヘンデル:「ユダス・マカベウス」ほか司会と解説
トークの内容
http://www.geocities.jp/tadashi_mikajiri/JudasTalkNHK2005.html

見よ、勇者は帰る
ヘンデル作曲 オラトリオ「ユダス・マカベウス」より
http://www.worldfolksong.com/classical/handel/thine-glory.html

甲子園の決勝戦の後、あの曲を聴きますとジーンとくるんですよねえ・・・・・で、実は同じような場面でヘンデルは使うために作曲したのです。であれば、「亀さん、じっさいに聴いてみよう!」

・・・・・え、電車乗るんじゃないのって?あの〜、このブログ、西村京太郎のトラベルミステリーではないですから。単に私が好きなだけです。

と言っても、この作品、全部で2時間半近くかかる大曲です。まずは前半。と言っても、切り方が難しいのがこの作品の様で、第1幕と第2幕の途中までが収録され、以降は2枚目に収録となっています。

バロック時代はある題材をもとにして、別の題材を描くということをよくやっていますが、このユダス・マカベウスもそうで、そもそも作曲の動機は、17世紀に勃発したジャコバイトの反乱に対するイングランド軍の必勝祈願だったのです。

ジャコバイト
1745年の反乱
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B3%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%88#1745.E5.B9.B4.E3.81.AE.E5.8F.8D.E4.B9.B1

ユダス・マカベウスのように、ジャコバイトに勝利する・・・・・その願いが込められているのが、このオラトリオだと言えます。そのせいか、序曲と1曲目はとても重々しい曲になっており、「メサイア」を聴き慣れている私たちにとっては多少面喰うことになるでしょう。

その代わり、メサイアよりもしっかりオラトリオらしい作品だとも言えます。聖書に題材を取っているけれども、主人公がしっかりと描かれており、ドラマティックな作品です。残念ながらよく知られている曲は広汎なのでまだ聴けませんが、それ以外の緊張感のある曲が満載で、ドラマティックな様子を知ることができます。

演奏はイギリス室内管弦楽団、指揮はヨハネス・ソマリー。今時はピリオドも多い中で、モダンオケというのも珍しいです。1971年の録音なので、納得です。ピリオド演奏が拡がっていた時代ですが、今ほどメジャーじゃないです。モダン演奏で室内オケを使うというのは古楽に近いスタイルで、ピリオドのピッチはどうも・・・・・という方にはうってつけだと言えるでしょう。合唱団も優れており、ビブラートが入っているものの、発音が聴き取りやすいのは素晴らしい!きちんとしゃべっている証拠であり、明らかに力のある合唱団であることをうかがわせます。

CDについているトラックが必ずしも曲の番号と一致しなかったり、そもそもこのCD、輸入盤なので英語しか歌詞が付いていなかったり(いや、そもそも英語が原語なのでそれはいいんですが)、ちょっと苦労しますが、前半を聴く限りにおいては、美しく甘美で、かつ清潔な演奏であると言えるでしょう。




聴いているCD
オルグ・フリードリッヒ・ヘンデル作曲
オラトリオ「ユダス・マカベウス」第1幕、第2幕最初
ヘーザー・ハーパー(ソプラノ、イスラエルの女性)
ヘレン・ワッツ(コントラルト、イスラエルの男性)
アレクサンダー・ヤング(テノール、ユダス・マカベウス)
ジョン・シャーレイ=カーク(バリトン、シモン)
アモール・アーティス合唱団(合唱指揮:ジョン・マッカーシー
ワンズワース小学校少年合唱団(合唱指揮:ラッセル・バージェス)
ヨハネス・ソマリー指揮
イギリス室内管弦楽団
(alto ALC2002)

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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