今回のマイ・コレは、スメタナ四重奏団のベートーヴェン弦楽四重奏曲第9番と第10番を取り上げます。
前回取り上げました、第7番と第8番と同時に購入しています。なぜそうなったかといえば、musiker氏のメルマガにおいて、ラズモフスキーが取り上げられたからです。
その時に取り上げられた演奏は、スメタナ四重奏団ではなく、アルバン・ベルクだったため、私も是非アルバン・ベルクでと思いましたら・・・・・売れてしまっていたのですTOT
それだけ、アルバン・ベルクは人気なのですね〜。しかし、その次に人気なのが、このスメタナ四重奏団の演奏であると言っていいでしょう。うれてもすぐ棚に補充されるのが、このスメタナ四重奏団の演奏なのです。
この演奏は、とにかく安全運転です。実際に車を運転される方からすれば、そんなことは当たり前だよね、人の命がかかっているんだからとおっしゃるかと思いますが、その通りです。そのためには、メリハリをつけなくてはなりませんが、それがこの演奏ではきちんとついているのです。
アルバン・ベルクもよく比較されるのが旧盤であり、私もそれと比較しますけれど、アルバン・ベルクの旧盤は、演奏者が若い時の録音です。ある意味、素晴らしい演奏ができて当然とも言えるのです。とても強いアインザッツに、完璧なアンサンブル。そして、すばらしく速いスピード。これを実現するためには、何が必要だと思いますか?私は断言します、若さだと。
それは技術的に若い、つまり未熟では無理です。技術的に高いうえで、年齢的に若くないと実現できないと思うのです。なぜなら、楽器を演奏するということは、スポーツと一緒だからです。
特に声楽がなんですが、体がきちんとしていないと、きちんと演奏するということは難しいのです。かつて私が入っていた合唱団では一時期ラジオ体操を練習前に行なっていましたが、そういったことは実は演奏するということに於いては、極めて重要なのです。
楽器をどうかまえるかで、音は変わってきます。声楽でさえ、どう立つかで音はまるで変わります。特に、音がぶら下がらないかは、足の位置など立ち位置で決まると言っても言い過ぎではありません。それと同じことが、楽器でもあるということです。ヴァイオリンであろうが、ヴィオラであろうが、チェロであろうが、コントラバスであろうが、ピアノであろうが、管楽器であろうが、同じです。
しかし、年を取るにつれて、音を安定させるために必要な体の機能は衰えてきます。その上で、ある一定のレヴェルを実現したのが、このスメタナ四重奏団の演奏なのです。
速いパッセージの最後は若干リタルダンドさせるですとか、とにかく無理をしません。それでも、まったく遜色ありません。もし、本当にスメタナよりもアルバン・ベルクのほうが素晴らしく、スメタナは聴く必要がないのであれば、アルバン・ベルクの新盤も、旧盤と同じ水準でなくてはなりません。
新盤は私は買っていないのですが(かつての師匠が旧盤で十分であるとして新盤を退けたためですが)、いままたこのスメタナ四重奏団の演奏を聴きまして、それは正しいのかと自問せざるを得ません。図書館には旧盤しかないので、新盤は自分で買わざるを得ないでしょう。私がスメタナ四重奏団はだめだというのは、それからでも遅くはないと思っています。
それを聴かずには、判断できませんから・・・・・
この演奏は、そういったことを私たちにつき付けます。アルバン・ベルクの旧盤が素晴らしいのは演奏者である私たちは認めています。ただ、それは新盤でも一緒なんですか?と。
聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59-36「ラズモフスキー第3番」
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調作品74「ハープ」
スメタナ四重奏団
(Denon COCO-70679)
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