かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ヴィエニャフスキ ヴァイオリン作品全集2

今回の神奈川県立図書館所蔵CDは、ヴィエニャフスキのヴァイオリン作品全集の第2集です。

ヴィエニャフスキがどういう人だったのか、ウィキを再掲しておきます。

ヘンリク・ヴィェニャフスキ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD

名ヴァイオリニストであり、作曲家であり、その上教育者でもあった彼は、多くの弟子を育て上げ、その功績から後に「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール」が開催されることとなります。

ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB

それだけの人物が遺した作品は、さぞかし超絶技巧で素晴らしいのでしょうと思うでしょう。いいえ、そんなことはありません。特に、この第2集では技巧的には確かに素晴らしいのですが、表現力がもとめられるものが多く収録されています。

例えば、「2つのヴァイオリンのためのエチュード・カプリス作品18」は二つのヴァイオリンがセッションしながら会話しているため、勢いだけで演奏は出来ません。「情熱と冷静の間」のバランスが取れませんと、絶対に無理です(楽器を弾いていないのになぜ言えるのか、ですか?それは、同じようなことを合唱でやっていて経験しているからです。ちなみに、私は撃沈しましたT0T)。

この時代の「超絶技巧」を取り間違えると、なーんだ、つまらんじゃないかという認識もあるかも知れません。しかし、よく耳を傾けてみますと、技巧的に高いことで、味のある音楽となっていることがよくわかります。

これが、当時の作曲家たちが絶賛した、「超絶技巧」なのではないかと思います。最初の曲である「創作主題による華麗なる変奏曲作品15」などは、超絶技巧でむせび泣く音楽が実現されていますし、続く「伝説曲 作品17」も幻想的な風景を作り出しています。また、他の2つの性格的なマズルカ作品19や、「ファウスト」による華麗なる幻想曲作品20、華麗なるポロネーズ第2番イ長調作品21なども、技巧を見せつけるのではなく、それによって表現したいものを表現しているという作品です。

ファウスト」による華麗なる幻想曲作品20はもともとはグノーの同名のオペラから主題をとった作品ですが、なぜかイヴァノヴィチの「ドナウ川のさざなみ」に似た旋律が出て来るのが興味深い点です。

ヨシフ・イヴァノヴィチ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%8E%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81

作曲は、ヴィエニャフスキの死後なんですけどね・・・・・

ドナウ川のさざ波
The Waves of the Danube
イヴァノヴィッチ(Ion Ivanovici/1845-1902)
http://www.worldfolksong.com/songbook/classical03/waves_of_danube.htm

どこにも、相互の影響を記した記述はネットにはないのですが、もしかするとということはあるかも知れません。兎に角、ヴィエニャフスキは日本では演奏家に知られている程度の知名度なので・・・・・

ヴィエニャフスキはヴァイオリン協奏曲もふたつ書いていまして、一つはすでにご紹介していています。できればもう一曲もご紹介できればなあと思っています。

今月のお買い物:ヴァイオリンとオーケストラの為の作品集
http://yaplog.jp/yk6974/archive/414

演奏面では、ふくよかな表現力が目立ちます。実はほとんどがヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールの上位者なのですが、温かくかつ艶がある、端整ながらも表現力豊かな演奏が特徴です。なぜかすっと心に入ってくるその演奏は、私の心を震わせずにはいられません。

もっともっと聴きたい演奏家です。



聴いている音源
ヘンリク・ヴィエニャフスキ作曲
創作主題による華麗なる変奏曲作品15
伝説曲 作品17
2つのヴァイオリンのためのエチュード・カプリス作品18
 第1番ト短調
 第2番変ホ長調
 第3番ニ長調
 第4番イ短調
 第5番ホ長調
 第6番ニ長調
 第7番ハ短調
 第8番へ短調
2つの性格的なマズルカ作品19
 オベルタス
 旅芸人
ファウスト」による華麗なる幻想曲作品20
華麗なるポロネーズ第2番イ長調作品21
ジーグ ホ短調作品23
バルトウォミエイ・ニジョウ(ヴァイオリン)
コンスタンティ・アンジェイ・クルカ(ヴァイオリン)
ダニエル・スタブラヴァ(ヴァイオリン)
ビオトル・ブワフネル(ヴァイオリン)
アンジェイ・タタルスキ(ピアノ)
エルジビエタ・スタブラヴァ(ピアノ)



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