かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ショパン ピアノ作品全集4

神奈川県立図書館所蔵CDショパンピアノ作品全集の第4集は、ノクターン集の二つ目になります。

ノクターンは昨日も触れましたがショパンを代表するジャンルです。ショパンと言えばピアノですが、そのイメージを決定づけているのがこのノクターンであると言っていいと思います。

そしてその第2集には、かなり重い曲が集められています。とはいうものの、番号順に並べたら結果こうなったという感じなのですが・・・・

実は、第20番と第21番は遺作として作品番号がついていません。この全集では単に番号順となっていますが、実はノクターンはいくつかの連作となっていまして、それが一つの作品番号でまとめられています。

夜想曲 (ショパン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9C%E6%83%B3%E6%9B%B2_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%91%E3%83%B3)

第19番は作品71-1ですが、その後はノクターンではない曲が続いています。実際はこの2つの遺作を予定したのか、それとも違うものをショパンが想定していたのかはわかりません。少なくとも、作品番号どおりを想定していたわけではないことは間違いないようです。

夜想曲第19番 (ショパン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9C%E6%83%B3%E6%9B%B2%E7%AC%AC19%E7%95%AA_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%91%E3%83%B3)

ショパンも必ずしも番号順が作曲順とは限らないので一概には言えませんが、番号順に聴きますとほぼショパンの作品の変遷をたどることが出来るのは確かです。その観点からしますと、前回取り上げたパート1のものに比べ、サロンで気楽にというよりは、サロンで親しい人にいろんな感情を吐露するという音楽であるように思います。

音楽の進歩としてはベートーヴェンの弦四がたどった道筋に似ていますが、このノクターンではショパンの代名詞である「ピアノの詩人」という点が前面に押し出されているせいか、作品の精神性が特に作品ごとに高まっているという気がします。

そもそも、このノクターンは第1番からし短調であり、なにか物悲しい点を感じざるを得ないのですが、その第1番からすでに高い精神性を備えています。

アシュケナージの演奏は気をてらう点がほとんどないので、何か平坦な感じを受けますが、それでもこのノクターン群からは、ショパンノクターンという曲に込めた「想い」というものが伝わってきます。親しい人向けに作曲したものであるからこそ、伝わってくるもの・・・・・

それは「ピアノの詩人」という一言ではくくりきれない、何かを感じるのは私だけなのでしょうか?

いつも言う言葉ですが、「分かり易いものほど伝播力が強いのです」。



聴いている音源
フレデリック・ショパン作曲
ノクターン第13番ハ短調作品48-1(1841)
ノクターン第14番嬰ヘ短調作品48-2(1841)
ノクターン第15番へ短調作品55-1(1843)
ノクターン第16番変ホ短調作品55-2(1843)
ノクターン第17番ロ長調作品62-1(1846)
ノクターン第18番ホ長調作品62-2(1846)
ノクターン第19番ホ短調作品72-1(1827)
ノクターン第20番嬰ハ短調、遺作(1830)(レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ)
ノクターン第21番ハ短調(1837)
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)



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