かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集13

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン交響曲全集の今回は第13回目です。収録曲は第45番から第46番の3曲です。この第13集はその番号順に作曲がなされていまして、3曲とも1772年の作曲です。


今回も以下のサイトを参照しています。その上でほかのサイトも参照しています。

ハイドン交響曲
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/haydn

まず、第45番「告別」です。

http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-45

主調が短調であることから何か悲しいことが秘められているのかと言えば、そうではなく第4楽章のエピソードに由来します。その解説はいろんなサイトで説明がありますが、一応ここではウィキペディアを上げておきましょう。

交響曲第45番 (ハイドン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC45%E7%95%AA_(%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3)

このエピソードが本当かどうかはわかっていませんが、かなり有名なエピソードで、それゆえにこの第45番がハイドン交響曲の代表曲のように言われることも少なくありません。それはある意味納得で、第1楽章の軽妙さなどみじんもない気高い曲調や、第2楽章の透明さなどは、美しさの極致です。

エピソードのもととなっている第4楽章は、なぜそんなエピソードが生まれたかがよくわかるものとなっています。初めはわかりにくいのですが、聴いていきますと楽器が少なくなっていくのが分かります。そして最後はヴァイオリン二つになってたしかに終わるのです。エピソードに対応する事件はあったようなので、本当なのかもしれませんね。

どこで何が少なくなるのかは、以下のサイトで詳しく出ています。

交響曲第45番嬰へ短調「告別」
第四楽章よりアダージョ
symphony ��45 "farewell"
http://homepage3.nifty.com/tbd-bake6022/midi/farewell.html

本当に粋ですよね〜。ハイドンの人柄がよくわかる作品です。

というより、わたしはこの曲を聴きますと、この作品が書かれた「シュトゥルム・ウント・ドランク期」のハイドン交響曲が後世の作曲家に与えた影響を考えざるを得ないのです。特にこの後の2曲はそんな曲ばかりです。

次の第46番は調性がロ長調と、たしかにサイトで言及されているように交響曲としては珍しい調性だと思います。

http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-46

わたしの記憶にある中ではロ長調という作品はほかにすぐには思いつきません。知っていらっしゃる方がいましたら書き込んでいただけますとありがたく存じます。

サイトで言及されているように確かに終楽章が面白いのです。止まるのかな、いや止まらない、くもじいらしく「なんだこりは〜」という感じです。でも、決してふざけているわけではなく、大真面目にこれをやっているわけなのです。それまでの交響曲にあった軽妙さよりも気品を重んじる作風で、この「シュトゥルム・ウント・ドランク期」のハイドン交響曲が明らかに一段上へと上がっている証拠作品と言っていいと思います。

第47番も終楽章に実験的な特徴を持つ作品で、不協和音を効果的に使おうという意識が見え隠れします。

http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-47

こういった曲を聴きますと、意外にもシマノフスキなどが普通に聴こえるのは面白いことだと思います。シマノフスキもその作品を聴きますと時代的に不協和音を多用していますが、ハイドンの逆をやるつもりで、不協和音の中にしっかりとした旋律線を入れようとしたのかなとも思えるのです。こういった作曲者との対話は音楽を聴くことだけでも充分できるものです(もちろん、楽譜があればもっとできます)。

そういったことを教えてくれるのは、ドラティの指揮のせいなのでしょうか。とにかくまっすぐに演奏させているのに好感が持てます。それにきっちりと応えるフィルハーモニア・フンガリカも素晴らしいです。これぞ古典派の作品の演奏!と思わず膝を叩いてしまいます。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」Hob.I-45
交響曲第46番ロ長調Hob.I-46
交響曲第47番ト長調Hob.I-47
アンタル・ドラティ指揮
フィルハーモニア・フンガリ



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