かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:モーツァルトミサ曲全集3

まず、地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

今回のマイ・コレはモーツァルトのミサ曲全集の第3集となります。収録曲はK.139「孤児院ミサ」です。

これも説明は以前にやっておりますので、詳しくはそちらを参照くださいませ。

モーツァルト ミサ曲ハ短調K.139(47a)「孤児院ミサ」
http://yaplog.jp/yk6974/archive/171

さて、演奏の特徴としましては、途中に教会ソナタ・・・・・ではなくて、オフェルトリウムとしてベネディクトゥス・シット・デウスK.117が挿入されている点です(ミサ・ソレムニスですから〜!)。この曲は珍しく学者の方々も孤児院ミサで使われたものではないかとということで、はっきりとはしていないものの疑義があまりさしはさまれていない楽曲となっています。3楽章に分かれ、合唱からアリア〜合唱という流れで、それがサンクトゥスの前に入っています。

合唱団がこの演奏では特に秀逸でして、所謂「H」を入れない発声となっていまして、音が動き回るところでもとてもなだらかな演奏となっています。これがきちんとできる合唱団というのは事実力がある証拠でして、合唱曲を聴くとき、演奏の評価の一つです。特にオケが入っている場合、オケだけで判断する評論が多いのですが、では合唱団は?と問いますと全くわからないという人もプロでいるのですから参ってしまいます(特に第九で顕著です)。

オケももちろん秀逸です。全く崩れないアンサンブルで、それが合唱団との統一感を生み出しています。また力の入れ具合の軽めで、それでいて入れるところでは入れるというメリハリがきちんときいています。全体としてとても秀逸です。

ソリストの発声ものびやかで、そしてそれも合唱団との統一感があり、そつない演奏を生み出しています。いやあ、これ以上の演奏は・・・・・唯一、モダンのケーゲルでしか聞いたことがありません。それはむしろ爆演系になるのですが・・・・・

しかし、宗教曲、特にこの時期のモーツァルトのミサ曲は実際に使われるために作曲されたものですから、感動すると同時に、静謐さや信仰心を目覚めさせることが目的であるはずですから、ケーゲルのような演奏がいいとも限りません。むしろこういった端整な演奏のほうがいいように思います(いや、爆演を否定するわけではありませんよ、念のため)。

特に、クレドのエト・レジュレクシットの部分はエネルギーが充満していまして、合唱団も力が入っているのが聴いていてわかります。

ただ惜しむらくは、演奏時間が47分ほどなんですね。それならば、あともう一曲!そういった編集であれば、全部この演奏でそろえられたものを!

・・・・・実はこの演奏でミサ曲はそろえたかったんですよね。しかしそれはかなわず・・・・・

で、この全集は次の一枚プラスαで終わってしまうんです!残念・・・・・

しかし、それがまた次の縁を生むのですから、不思議なものです。その「縁」については、かなり先になりますが、またご紹介することといたしましょう。



聴いているCD
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
ミサ曲ハ長調K139(47a)「孤児院ミサ」
オフェルトリウム「ベネディクトゥス・シット・デウス(主は頌めたたえられよ)」
バーバラ・シュリック(ソプラノ)
ウッラ・グレーネヴォルト(アルト)
マルクスシェーファーテノール
クラウス・メルテンス(バス)
ケルン室内合唱団
ペーター・ノイマン指揮
コレギウム・カルトゥジアヌム
(EMI CDC 7 49883 2)



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