かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:グリーグ名曲集

今日のマイ・コレは、ある意味今私が輸入盤中心にするようになるきっかけになった一枚である、グリーグ名曲集です。テイチクが販売元となっていた廉価盤です。

グリーグは私の好きな作曲家のひとりなんですが、今でも持っているのはこれとピアノ協奏曲くらい。有名な作曲家であるのに知られているのは確かに私が持っているこの程度なんですね。当然、私もそれ以上を購入することがなかったのですが、今聞いてみますといやいやどうして、もっといろんな作品が聴きたい!と思わせるのに十分です。

まず収録されているのは一番有名と言っていいペール・ギュント組曲です。第1と第2があり合わせて8曲ですが、実際はその3倍くらいの曲で構成される劇音楽で、しかも組曲の順番とはまったく違います。

ペール・ギュント (グリーグ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%83%88_(%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0)

どう違うかまで言及しますと、もうエントリをそれだけにしなくてはいけないので省きますので読者のみなさまにそれをゆだねたいと思います。

いちばん有名なのは「朝」なのではないでしょうか。様々なところでこの曲を耳にしたことがあろうかと思います。「朝」が一番最初に来ているのはこの組曲の全体の構成上とても印象的で、ある意味序曲的な役割を果たしています。しかし実際にはこの「朝」は砂漠なんですね〜。劇の途中、ペールが旅をしている中で出てくるもので、決して劇音楽「ペール・ギュント」でも一番最初ではありません。とりあえずそんなところだけ触れておきましょう。

ダイナミックレンジがどうなのかなあって買った当時思っていましたが、今パソコンで聴きますとこのCDは以外にも盛り上がっています。やはりデッキとスピーカーの影響はとても大きいですね。実は、オーケストラはナクソスではポピュラーなスロヴァキア国立フィルなのです。しかも指揮はリヴォル・ペシェク。このコンビ、ナクソスでも有名な演奏を数々送り出しています。

実はこのコンビをナクソスで見た時に、ナクソスなら信用できると判断したのです。その材料として、実はこのCDの存在がありました。端整さは秀逸で、実際私はこのCD以外ペール・ギュントは買っていません。実は前から全曲盤がほしかったためで、組曲はこれで満足していたのです(合唱へ軸足を置いていたというのも理由ですが)。

しかし、このCDにはさらにグリーグの音楽上において重要なレパートリーが収録されています。それがつづく「抒情小曲集 第8集」です。このピアノ曲が何とも味があります。買った当時は単に美しい曲だなあと思っただけだったのですが、今聞きますとそれが何とも味わいがあるのです。グリーグピアノ曲はこれほど表情があり、素晴らしいものだったかと思わずにはいられません。スピーカーがやはりへたれだったのだなと今振り返ってみれば思います(当時すでに10年選手でしたからねえ)。

特に「トロルドハウゲンの婚礼の日」は軽妙さとさわやかさが同居し、なんとすがすがしいのだろうと思います。その点が彼の音楽をして祖国ノルウェーらしいと言われるゆえんでもありますが、彼の音楽が国民楽派らしいのはこの曲でも出てきますがその旋律が民謡をもとにしている点と、様々な民族楽器の奏法を音楽にとりいれている(ペール・ギュントの「朝」など)点なのです。いずれにしても、この小曲集は全部聴きたいと今では思います。

抒情小曲集
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%92%E6%83%85%E5%B0%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86

最後に来るのが「ホルベルク組曲」です。「ホルベアの時代から」とも言われますが、日本では「ホルベルク組曲」で親しまれています。が、原題を見てみますとむしろ「ホルベアの時代から」のほうが適切だと思っています。

ホルベアの時代から
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%99%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%8B%E3%82%89

もともとはピアノ曲でしたが、グリーグ自身が管弦楽へと編曲していて、このCDではその管弦楽版で演奏されています。そのアンサンブルもとても秀逸で、端整。むしろそのような演奏のほうがこの曲の素晴らしさをよく表現しているのではないかという気もします。構成としてはバロック時代の組曲に準じており、そういった点から「ホルベルク組曲」と言われるのでしょうが、音楽としては全くバロック的ではなくグリーグらしく民族色が強いものです。この点、かつて日本が明治期にやった「和魂洋才」を彷彿とさせます。

久しぶりにこの一枚を聴きますと、よりグリーグが聴きたくなります。それにしても振り返ってみますと、上記でも言及しましたが、このCDがナクソス購入の判断材料となったんですよね。安いからどうかなあって逡巡していた私の背中を押した一枚です。そして、ようやく私もナクソスを買うことになるのですが、それは明日、ご紹介することといたしましょう!



聴いているCD
エドアルド・グリーグ作曲
ペール・ギュント」第1組曲作品46
ペール・ギュント」第2組曲作品55
抒情小曲集 第8集作品65
ホルベアの時代から 作品40
イザベル・モウラオ(ピアノ)
リヴォル・ペシェク指揮
スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団
(ドイツ・メディアフォン 22.337)
※テイチクTU-37



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