皆様、長らくお待たせいたしました。やっとブログを再開することが出来ました。
いろんなことがこの夏はありました。精神的なこと、そして、肉体的なこと、様々です。でも、ようやくそれが落ち着いてきました。
本日から、また今までのような形式で取上げます。ただ、週末はいろいろ試験的なことをやりたいなと思っています。
で、今日は「音楽雑記帳」の日ですが、ヲタクなことを取上げます。
途絶える前、県立図書館所蔵CDのコーナーでモーツァルトのクラヴィーア協奏曲全集の第6集を取上げましたが、そこにロンドK.386も収録されているにも関わらず、それには触れなかったと思います。
それは、このK.386は、第12番の第3楽章として作曲されたと言われているからです。ただ、それならば第12番とカップリングするべきだと思うのですが・・・・・・
調べてみますと、このK.386は必ずしも第12番の第3楽章として使われたという「確証」がないらしく、モーツァルト事典(東京書籍)でもそのあたりはあいまいにされています。一応、新モーツァルト全集に基づいて第12番の後に説明されていますが・・・・・
つまり、可能性が高いというだけで、これははっきりとはしていないのです。
そこで、前に第1集でロンドK.382を取上げたときと同じように、オタクなことをやってしまいました!そうです、ならば、このK.386を第12番の第3楽章として聴いてみよー!
フォルテピアノはマルコム・ビルソン、指揮はジョン・エリオット・ガーディナー、オケはイングリッシュ・バロック・ソロイスツです。CDからmp3にした音源を組み合わせて聴きました。
第12番は主調がイ長調。そして、このロンドK.386もイ長調。必ずしも第3楽章が主調と同じなどということはないのですが、でも専門家が関連付けて考えるのは同じ調であるからこそ。ならば、ためしに置き換えて聴いてみたというわけです。
これは実にしっくりくるんです。K.382を聴いたときのような、違和感といいますか、世界観のちがいがこれに関してはないです。しかし、これは事典でも触れられているのですが、K.386の冒頭、独奏ヴァイオリンの掛け合いから始まっていて、そこだけちょっと違和感を感じます。その点はもともとの第3楽章のほうがやっぱり素晴らしいです。
恐らく作曲したのはいいが、あまりにももともとの第3楽章が良かったので、使いどころがなくなったのだと説明されて事典では終わっていますが、私はこれほどそれを納得したものはありませんでした。なるほどな〜、と思います。だからこそ、この全集では12番と一緒ではなく、時間の都合上第17番と第20番と一緒になったのだなと思います。