かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

友人提供音源:大田区民第九合唱団第3回定期演奏会

今回の有人提供音源は、2002年12月21日に行われた、大田区民第九合唱団の第3回定期演奏会の記録です。

私はこの合唱団に数年参加していたと思います。恐らく、定期演奏会をきちんと記録した最初のものだったと思います。

メインがフォーレのレクイエムなのですが、この曲をチョイスするときにはもめたのを覚えています。年末になんでレクイエムなのか?と。

団名から明らかなように、そもそもこの合唱団はベートーヴェンの第九を歌うことから出発していますので、年末に「死者のためのミサ曲」なんていやだ、という意識があったと思います。それを、「赤穂浪士を弔うんだと思って、歌ってください」となだめたのを覚えています。

最初の曲「青い星に平和の種を」はこの団を象徴する曲で、対人地雷廃絶を願って歌われるものなのですが、その思いが強いせいか、だんだん合唱団が走ってしまい突込み気味になってゆくのがわかります。それを、次のプッチーニの「グロリアミサ」からの抜粋で何とかアンサンブルをあわせたところまでは良かったのですが・・・・・・

その次のプログラム、佐藤眞の「蔵王」第1曲目「蔵王賛歌」でふたたび突込み気味・・・・・ここは、冷静にかつ堂々と歌うことで、蔵王雄大な峰峰を聴き手に想像させるように歌わないといけないんですが、アンサンブルが完全に崩壊していますToT

ただ、その後の「どっこ沼」「おはなし」「樹氷林」「早春」はまあまあ。

メインのフォーレのレクイエムが恐らく一番いいだろうと思います。ちょっとソプラノが力が入ってしまい、アンサンブルの中で飛び出してしまい気味になっていますが、それでもよく熱くなりつつ冷静に歌っているなと今聴きなおして思います。ただ、このときはバリトン・ソロが体調管理に失敗してしまって、声が途切れがち・・・・・それだけが残念。

ソプラノは毎年聴きに行っている合唱団の指導者の方なのですが、このCDのほうが力が抜けていていいです。でも、これを期待していくと毎年裏切られることが多いのですけどね〜。よほど指導が大変なのだなと思います。このときは完全にただのソリストでしたから、恐らくリラックスして歌えたのだと思います。

合唱団は本当によく歌えていると思います。このことが、ソプラノのソリストが指導している合唱団にヘルプで参加することへ翌年つながって、すみだトリフォニーで歌うことへとつながってゆきましたから。

アンコールはシューマンの「流浪の民」とこの年平井堅の歌でリメイクされた「大きな古時計」、そして季節柄「聖夜」ですが、なんといっても「流浪の民」ですね。この歌詞、戦前のものなので濁音の発音が難しいのですが、それはうまく歌えていると思います(というか、それを私が中心となって発音を練習したので、その成果がでたものでした)。

まあ、聴いていて恥ずかしい、下手な部分もたくさんあるのですが、でも熱いものがこみ上げてくるのを抑えることが出来ない一枚です。



聴いているCD
大田区民第九合唱団第3回定期演奏会
小池律子(ピアノ)
稲見里恵(ソプラノ)
門倉光太郎(バリトン
守谷弘指揮
アンサンブル・セラ
大田区民第九合唱団