かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

友人提供音源:ベートーヴェンツィクルス4

今回の有人提供音源は、ベートーヴェン交響曲ツィクルスの4枚目です。収録曲は第4番と第5番。指揮はフランス・ブリュッヘン、オケは18世紀オーケストラです。

まず、いただいたときに驚いたのが、4番と5番のカップリングです。発売されているCDではほとんどこの組み合わせがないのですが、それをあえてやった点です。

時間にしては68分ほどですから、特に問題ないですが、普通これはやりませんね。ボランティアだからこそ出来た技だと思います。どうしても販売ですと売り上げを考えますから、5番と6番のカップリングになるのが普通です。

それが、4番と5番というカップリングであるわけです。実際、3番から6番にかけてはかなり集中して作曲されていて、5番と6番だけでなくもっといろんな組み合わせが合ってもいいと以前から思っていたので、この組み合わせはすばらしいと思いました。

恐らくこの組み合わせになった理由として、その演奏のすばらしさがあると思います。テンポが速すぎず、かつ熱さも忘れない。それでいて、アンサンブルもよく、アインザッツもいい。

これほど、全てにおいてすばらしい演奏をこの2曲に関しては私は聴いたことがありませんでした(勿論、もっと巨匠の指揮者であればあるはずですが)。これがモダンならもっとすばらしいでしょう。

かなりピリオドの演奏を熟知しているように思います。楽器の性能をフルに引き出し、聴いているとだんだん自分が熱くなってくるのが今聴いてもわかります。

更に言いますと、きちんと繰り返しがなされている点もすばらしいのです。これほどきちんと繰返した上で、それだけ熱い演奏をするオケと指揮者もあまりないように思います。

5番は私もことある毎に買っているのですが、なかなか繰り返しをきちんとやった上でいい演奏というのはモダンでもなかなか見つかりません。それにこだわらなければいくらでもあります。それこそ、ワルター/コロンビアなどはすばらしいです。

ですので、最近はそれほど繰り返しにこだわらなくなった私ですが、それでもこの演奏を聴きますとこれがピリオドであることが惜しいくらい、すばらしい演奏です。ちょっとだけ音が外れているのが玉に傷ですが・・・・・それもご愛嬌だと思います。



聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第4番
交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
フランス・ブリュッヘン指揮
18世紀オーケストラ
※非売品