今回の友人提供音源は、ベートーヴェンツィクルスの第3集で、交響曲第3番と第8番のカップリングです。フランス・ブリュッヘン指揮、18世紀オーケストラの演奏です。
恥ずかしながら、これが私にとって2枚目の「英雄」とベト8でした。でも、この2曲は古楽でもあまり私自身は遜色を感じないので、楽しんできいている一枚です。
それよりも、聴衆の拍手がまばら・・・・・なんか、会場の雰囲気を感じてしまいます。それは古楽演奏だったからなのか、それとも演奏自体によるものなのか・・・・・
私としては前者なのでは?と思っていますが、実際はどうだったのでしょうね。実は当時どれかは聴きに行きたかった演奏なのですが(BCJ以外の古楽を生で聴ける機会など、そうはありませんから)、聴きにいけていればそのときを回想すれば済むことなのですが、なにぶん聴きに行っていませんので・・・・・
「英雄」に関しては、もしかすると第4楽章最終部分に原因があるのでは?と思ったりもしていますが(リタルダンド等の関係)、それも定かではありません。古楽なのでもしかするとという、私の推論に過ぎません。
例えば、私がアーノンクールを聴いたときに驚いたのが、あまりリットしない演奏です。等速で最後まで突っ走るというのは特に現代のモダン演奏ではあまり見られませんし、私もそれで聴きなれてきました。それが、リットせず等速で突っ込むのですから、最初飛び上がって驚いてしまいました。それについてはまた書くこともあるかと思いますが、信じられませんでした。
とはいうものの、では自分は楽譜を見て聴いているわけではないのですから(モーツァルトに関して言えばヴォーカルスコアを見ているものはありますけど)、それもありなのだなと、当時本当にびっくりしたものです。
もしかすると、聴きに来ていた方はそれをご存じなかった人も大勢いらっしゃったかな・・・・・などと考えてしまいます。
でも、18世紀オーケストラを聴きに行くっていうことは、私にとってはそれを前提として聴きに行っているという意識があるので、拍手がそれでまばらというのもヘンだなあとは思いつつ、じゃあそれほど演奏はだめなのかといえばそうではないし、それに私も含め多くの聴衆が即座に「だめな演奏」と判断できるのかという疑問も浮かんできますので、恐らくあっけに取られた、という感じだったのではと思います。
いずれにしても、古楽演奏ということがそれを生じせしめた、とは言えそうです。
ですので、今でもこれはレファレンスとして聴いている、という側面が強い一枚です。例えば、携帯などに入れるのであれば、今であればもしかすると図書館で借りてきたクリュイタンス/ベルリン・フィルを選択するかもしれません。「常に聴く」ものですから。
聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
交響曲第8番イ長調作品93
フランス・ブリュッヘン指揮
18世紀オーケストラ
※非売品