かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

友人提供音源:ヴァイオリンコンチェルト

今週の友人提供音源コーナー、今回も5枚組みからのご紹介です。今回はヴァイオリンコンチェルトと題された音源です。

収録されているのは、ブラームスのヴァイオリン協奏曲、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番、そしてバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタです。

この音源をいただいたとき、収録曲は全て聴いたことのないものばかりでした。ただ、確かこれはブラームスのヴァイオリン協奏曲があったので興味を持ったのだと思います。アタッチメントを調べてみると、2002年5月9日。もう8年近く経つことになります。

こうやってブログで書くことで、思い出すことがたくさんあります。このブラームスのヴァイオリン協奏曲もその一つで、実は最近県立図書館で借りてきたばかり。あ、持っていたかーと思いました。持っていないと思ったので借りてきたのですが・・・・・まあ、いいか、二つ持っていてもと思いなおしました。

結局、この方からいただいた音源と同時鑑賞会へ出席することによって、私は一つの音楽を多様なアーティストで聴くことの重要性を学んだからです。いや、それは既に第九ではやっていたことではありますが、しかしながら第九意外ですとほとんど行っていませんでした。それを第九以外へと行動させてくれたのは、この二つとの出会い以外考えられません。

オケは、ブラームスがフランス国立放送交響楽団(指揮:チョン・ミュンフン)、プロコとバッハがシュツットガルト放送交響楽団(指揮:カール・セントクレア)で、ソリストヴェンゲーロフヒラリー・ハーン

これも、FMからの収録です。ですから、オケは主に海外放送局のオケになることも多く、それを聴きますと有名どころだけがオケではないなあと思います。アンサンブルもすばらしいですし遜色ありません。崩壊することもなく端正で、安心してきいていられます。特に、ブラームスはフランスのオケですが、「本番に強い」フランスオケの実力を知ることができます。

もともと、フランスのオケはドイツ物得意なんですね。いずれ県立図書館所蔵CDコーナーでもご紹介しますが、シューリヒト/コンセルヴァトワールの第九もすばらしいですよ!

フランス国立放送響のやわらかいタッチは、このブラームスにとてもあっているように思います。このヴァイオリン協奏曲は比較的若い時代の作品ですから、生き生きとしている反面、甘美な部分があるので、やわらかいタッチがどうしても必要になろうかと思います。

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は作曲時代の割にはメロディラインがしっかりとしてまして、それがとても聴きやすい曲ですが、それをハーンが軽快に演奏してくれています。それをサポートするシュツットガルト放送響もアンサンブルが崩壊することは決してありません。このバランス感覚のすばらしさは喩えようがありません。

こう今ふたたび聴いてみますと、ブラームスもそうですが、プロコフィエフももっと聴くべき作曲家のような気がします。勿論、この方はかなり癖がありますから、少しずつという感じになろうかとは思いますが、それでも私が聴いた限りでは癖のないものも存在するわけですから、そういうのから少しずつ慣れてゆけばいいのではという気がします。

これをいただいた時分は、仕事でも変革期を迎えていたときでして、ちょうど厚生年金基金が解散という場面を向かえ、そのための仕事で忙殺されていました。その上、地元の合唱団とは軋轢を抱えた上で退団、大田区の合唱団へ移り、なおかつ母を亡くすというまさしく生活環境が激変した時期でした。おそらくそんな時期には余裕を持ってこの音源を聴くのは恐らく不可能だったと思います。どうしても保守的な音楽へと心は向いてしまいますから。

特にこの時期、フォーレモーツァルトといった作曲家のレクイエムばかり聴いていましたから、どうしても現代音楽を聴こうなんて気持ちは沸かなかったと思います。もしブラームスが入っていなければ、果たしてこの音源をいただいたかどうか・・・・・

けれどそれから8年経って、ようやくこの音源を聴けるようになってきたように思います。それだけ、いろんな経験をしたのかなと思っています。



聴いている音源
ヴァイオリンコンチェルト(ブラームスプロコフィエフ、バッハ)
(FM音源の非売品)