かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買い物:バッハ カンタータ全曲演奏シリーズ31

約3ヶ月ぶりの登場となります「今月のお買い物」コーナー、今月は3枚買いましたので3回にわたってとりあげます。今回はまたまた登場、バッハ・コレギウム・ジャパンのバッハカンタータ全曲演奏シリーズ。第31集になります。

収録されているのは次の4曲です。

カンタータ第91番「誉め讃えられよ、イエス・キリスト」BWV91
カンタータ第101番「私たちから取去ってください、主よ、まことの神よ」BWV101
カンタータ第121番「キリストを誉め讃えよう、喜ばしく」BWV121
カンタータ第133番「私はあなたのうちにあって喜び」BWV133

カンタータ第101番以外は、クリスマス用のカンタータになります。なるほど確かに第101番は暗い曲調で始まります。歌われているカンタータは何とペストが流行したときに作られたといいますから、確かに。只者ではない雰囲気を漂わせます。

そのほかはクリスマス用ですから、やはり祝祭感あふれる曲です。特に第91番は冒頭部分の合唱がすばらしく、だんだん祝日がやってくるようなそんな感覚すらあります。

総演奏時間が77分ほど。今回はやけに長いです。最近74分という枠を超えるCDが多くなってきました。2、3分くらいであれば一枚で収めるようになってきましたね。

このCDを含めここ3枚ほどは国内盤が買えていますので解説書を読みながら聴いていますが、今回ほどわかりやすい解説はないように思います。前回もそれほどわかりにくいわけではなかったのですが、このシリーズはもともと海外レーベルであることもあり、バッハ事典が欠かせないのですが、今回ほどそれが必要ではないCDはありません。

こういう丁寧な解説を毎回望みたいものですが、どうしてもこのシリーズ、専門的になってしまうんですよねー。まあ、それはわからないわけではありませんが、せっかく日本の団体が出しているCDなので、翻訳時でもいいので追加の解説等が欲しいところです。

今回はそれぞれの曲の感想等は省略しましょう。第101番以外は本当に明るい曲です。その代わり、その第101番はかなり痛烈な批判精神を持ち、ある意味現在の日本にだって通用する力を持っています。少なくとも、歌詞の訳文を読んだ限りでは私はそう感じました。物事というのは表面だけ見ているのではいけないなと、改めて感じる次第です。

そう思わせる点にこそ、カンタータの意義があるわけで、毎回そんな発見があることがバッハのカンタータを聴く一つの魅力です。今回もそんな期待を裏切ることはありませんでした。

次のCDも期待できそうです。



聴いているCD
バッハ カンタータ全曲演奏シリーズ31
野々下由香里(ソプラノ)
ロビン・ブレイズカウンターテナー
ゲルト・テュルクテノール
ペーター・コーイ(バス)
鈴木雅明指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン
コンチェルト・パラティーノコルネットトロンボーン
(キングレコード KKGC-16)
※輸入盤はBIS-SA-1481