今年も残すところあとわずか。もう半月もすれば、年末を迎えます。この時期になりますと、あちらこちらからジングルベルが聴こえてきますが・・・・・
今年ほど、街中で第九を聞く年はないように思います。
もともと、日本では年末の風物詩となって市民権を得ている第九ですが、これほどかかっている年を私は知りません。
CMもクリスマスというよりは、年末という感じで第九がBGMで多いですし、私の職場(某家電量販店)でもアレンジされて第九がかかっています。
これは、やはり今年がいろんな変革の年であったということが関係しているのかもしれません。
第九は楽譜を詳しく見てみますと、とても前進力がでるような音形で作曲されています。もともと、ベートーヴェンがフランス革命に触発されて作曲しているという事情もありますが、特に第4楽章はそんな音形ばかりなのです。
男声合唱部分のナポレオン・マーチ、練習番号Mの混声四部、そして二重フーガ・・・・・それは、ドイツ語とフランス風のリズムの融合です。
そんなリズムが、今の社会にあっているのかもしれません。
ただ、私はこれはとてもいいことだと思っています。こういう変革期だからこそ、国民に勇気を奮い起こさせる音楽がどうしても必要だと思います。第九はそれにぴったりです。
テレビでも放送されることが多くなりますが、私はもっと多く放送されてもいいのでは?と思っています。
ただ、放送が増えないからといって悲観することはありません。世の中には第九のCDはごまんと出ています。図書館で借りられる地域の方は借りてくる方法もあります。古い録音のものなら、リッピングしてパソコンで聴くこともできます。
さあ、こんな時期だからこそ第九を聴きましょう!年末だからということにこだわらず。新年に聴くというのも、また気持ちが引き締まっていいものです。