今回は合計3枚購入したのですが、そのうちの一枚はラフマニノフの交響曲でした。今日はそれを取上げます。
ラフマニノフの交響曲第2番です。指揮はロリン・マゼール、オケはベルリン・フィル。カラヤンに勝るとも劣らないゴールデンコンビです。
私がこの曲を購入しようとしたきっかけは、このブログを日記として公開しているfree MLで友人がつけたコメントです。N響の動画をつけていただき、その演奏を聴いて「これ、欲しいな」と思ったのがきっかけです。
ラフマニノフといいますと、ピアノ協奏曲が有名で、私もつい最近、県立図書館から借りて全て集めました。ですので、ラフマニノフの管弦楽曲は興味あったのです。しかし、交響曲を自ら聴いてみようというのは、恐らくその方のコメントを見なければ湧き上がってこなかったでしょう。
第3楽章のクラリネット、悲しいほど美しいですね、と・・・・・
いや、本当にそうだったので、衝動買いに近い形で購入しました。それでも、全曲いきなり買ってしまうか、それともとりあえず第2番だけにするか随分迷いましたが・・・・・
決め手は、店頭に並んでいた数でした。結構出ています。つまり、ラフマニノフの交響曲自体は、コアなファンなら知っているということになります。私も存在自体は知っていたわけですから、さもありなんです。
で、第2番だけまず購入し、残りは県立図書館で探して見ましょう、もしなければ、また買いに来ればよい。ということで、まずは第2番だけを買ったわけです。
で、聴いてみますと、この曲に出会ったのは運命としか思えません。それほど、自分の心の琴線に触れる、すばらしい曲です。
全体を通して流れるロマンティシズム。しっかりとした絶対音楽の中でつむぎだされる哀愁や郷愁。そして、泣きそうになる第3楽章のクラリネット。
形式的にも4楽章形式で整っており、さらには構成的にもベートーヴェン以来の伝統を守っている聴きやすさ。どれをとっても非の打ち所がありません。
ブックレットの解説で知ったのですが、ロシア音楽には二つの潮流があり、国民楽派のペテルブルク音楽院の流れと、西欧ロマン派のモスクワ音楽院の流れと二つあるのだそうで、確かに、チャイコフスキーコンクールはモスクワで行われます。そして、ラフマニノフもモスクワ音楽院の卒業生になります。
そういうテクストで考えますと、彼がこのようなメロディラインがはっきりとした後期ロマン派らしい曲を書いた理由が良くわかります。今後、ロシア物を聴く時には注意して聴こうと思います。
カップリングの交響詩「死の鳥」も決して死のにおいだけでなく、哀愁が漂う高貴な曲です。ピアノ協奏曲とは違う一面にふれることができるすばらしい一枚です。
聴いているCD
セルゲイ・ラフマニノフ作曲
交響曲第2番ホ短調作品27・交響詩「死の鳥」作品29
ロリン・マゼール指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(UCCG-5132)