かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:マゼール指揮ウィーン・フィルによるチャイコフスキー交響曲全集3

東京の図書館から、府中市立図書館のライブラリである、ロリン・マゼール指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるチャイコフスキー交響曲全集、今回はその第3回目です。

3枚目に収録されているのは、交響曲第4番第3楽章と第4楽章、そして第5番です。そのため、唐突にスケルツォのピチカート・オスティナートが始まるので違和感しかありません。演奏は非常に生き生きとして素晴らしいのに・・・・・

確かに、枚数は少ない方が値段は下げられます。しかし、違和感のあるアルバムになる可能性もあるわけで、これはどうにかできなかったかなあという気がします。

特にこの全集、録音状態も良く、1960年代の録音であるにも関わらず、再生時にソニーのMusic Center for PCにてDSEE HXを動作させて聴きますと、ホールの空気感が伝わってくる可能ような再生になっているのです。たいていこの時代はレコーディングエンジニアがいじくっているのでかえって不自然になることもあるのですがそれが全くなく、むしろチャイコフスキー交響曲で目指した霊感の再現が実に見事です。

それだけに、第4番を一気呵成に聴けないというのは商品としてどうなのかなあという気がします。わたしなら図書館で借りておらず購入を希望するなら、ハイレゾを選びます。勿論、疑似ハイレゾになりますが、それでもいいという判断をこの全集に関して言えば下すと思います。第4番が一気呵成に聴けないよりはいいだろうという判断です。

マゼールのタクトも生命力をオケから引き出しており、情熱的でかつ引き締まった演奏で、魂が揺さぶられる素晴らしい演奏に仕上がっています。それだけに非常に残念です。

今後はこのようなアルバムは減っていくのかなという気がします。そうじゃないと、もう先を行く人はハイレゾを選ぶでしょうから。まあ、私などは時間もあるのでファイルを編集するなど手間をかけますが、CDから移行する人はやはりハイレゾを選んでいくでしょう。そうやってCDは淘汰されていくのかもしれません。

 


聴いている音源
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲
交響曲第4番ヘ短調作品36(後半)
 第3楽章:スケルツォ(ピツィカート・オスティナート~アレグロ
 第4楽章:フィナーレ(アレグロ・コン・フォコ)
交響曲第5番ホ短調作品64
ロリン・マゼール指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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