今日聴いているのは、ラフ、交響曲第3番、第10番です。
この作曲家は、mixiで私が参加しているコミュ「クラシック同時鑑賞会」で、主催者のさんよう氏から紹介してもらった方です。そのときは、序曲でしたが、私はそのオーケストレーションにいっぺんにほれ込みました。
ブラームスと比較してもまったく遜色のない構成。確かに新鮮味はないが、しかし聴いていて飽きないですし、聴きやすいのに重厚な和音。
そして、そもそもが交響曲作曲家だという。もう、これは聴きたい!と思いました。
そのときに、「機会があったら、県立図書館で探して見ます」と書き込みましたが、実は図書館にはなく、銀座の山野でやっと見つけました。レーベルは、この手のを捜すなら一度は検討する、ナクソスです。
まず、目を引いたのが「第10番」という表示。この時代、ベートーヴェンが9番までしか残せなかったため、交響曲を9つ書いたら、死ぬといわれていた時代です。それを難なく打ち破っています。
普通のクラシックファンなら、それはショスタコーヴィッチが打ち破ったと思っていますが、すでにブラームスより前に、打ち破った作曲家がいたことに、自らの無知を恥じるばかりです。マーラーも9番の呪縛にはまっていますが、ラフはマーラーよりも前なのですから。
実は、その10番から演奏が始まります。4楽章形式で、それぞれの楽章に表題がついています。
第1楽章:印象と感情
第2楽章:幽霊の踊り
第3楽章:悲歌
第4楽章:狩
聴いてみると、ブラームスのような感覚もします。しかし、ブラームスではありません。一味違います。でも、とても聴きやすいのです。
ブラームスがどうも硬くって、という方にはうってつけだと思います。
3番も同じような標題音楽なのですが、これがまたマーラーの第8番を先取りしたような、楽章ではなく部構成になっています。音楽としては、マーラーのような派手さと新形式はないのですが、10番同様聴きやすい音楽が全編に流れます。構成は
第1部
昼、印象と感情
第2部
夕暮れ、夢
ドリュアスの踊り
第3部
夜。森の静かな夜、入場と狩への出発。ヴォータンとホレばあさんと共に。夜明け。
となっています。
おそらく、ブラームスやマーラーが影響を受けたであろう、ラフ。ちょっと、これは集めてしまいそうです。レファレンスの意味でも、純粋に音楽が聴きたいとう観点でも、この人の交響曲は全曲聴きたいですね。
しかも、この2曲、作品番号が100を超えている!
もう、欲求を抑え切れません。
ヨアヒム・ラフ 交響曲第3番・第10番
ウルス・シュナイダー指揮、スロヴァキア国立コンツェ・フィルハーモニー管弦楽団
(8.555491)