東京の図書館から、シリーズで小金井市立図書館のライブラリであるデイヴィス指揮バイエルン放送響によるブラームスの交響曲全集をとりあげていますが、今回はその第2集をとりあげます。
第2集には、第2番と大学祝典序曲が収録されています。まあ、これもよくあるカップリングです。その「よくある」ものを堂々と演奏して納得させてしまう説得力はこの第2集でも健在。
第2番はオーソドックスですがダイナミックさも際立つ演奏で、肩の力が抜けたブラームスの個性全開の作品を朗々と歌い上げる演奏。大学祝典序曲は、テンポとしては実はあまり好きではないテンポなのですが、最後のクライマックスまで聴くと、うん、この演奏もいい!と膝を打ってしまうから不思議です。
やはり、プロオケだとこういう、自分とは多少美意識が違うんだけど、いい演奏だと思う演奏に出会えるかが最も重要だと思います。そうじゃないとプロとして高い金をとる意味がないと思います。それは団員それぞれの表現力に加え、オケの総合力、そして指揮者の解釈というすべてにう高い能力が求められると思います。
もっと言えば、オケの団員と指揮者それぞれの人間力、とでも言えるのかもと思います。自分の表現を持ちつつ、指揮者が要求するものは何かを理解し、自分の表現とすり合わせていくという作業がどれだけしっかりできるのか、というアマチュア、プロ関係ない能力だと思います。そしてプロは特に高い能力が求められると思うのです。
その一つの目安が、異なる他者に対してもある程度の説得力を持つか、ということだと思うのです。これは簡単な様で非常に難しいことなのですが、バイエルン放送響くらいになると、いとも簡単にやってのけてしまうのです。そしてこのいとも簡単にというのこそ、プロオケに求められる力だと私は思っています。
もちろん、これは放送局オケであるバイエルン放送響という特色もあるのかもしれませんが、いずれにしても非常に際立つ説得力は何度聞いても魅力です。flacだとなかなか難しいのですが、WAVでスマホに入れて連続で聴いてみたくなります、本当に。まだWAVでできるかは試していないんですけどね・・・・・
こうなると、第3集と第4集も期待が持てるところですが、さて・・・・・
聴いている音源
ヨハネス・ブラームス作曲
交響曲第2番ニ長調作品73
大学祝典序曲 作品80
サー・コリン・デイヴィス指揮
バイエルン放送交響楽団
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