かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:イッセルシュテットとウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲全集5

東京の図書館から、シリーズで府中市立図書館のライブラリであるイッセルシュテットウィーン・フィルを振ったベートーヴェン交響曲全集をとりあげていますが、今回はその第5集です。

番号順に来ているこの全集、第4集は第7番と第8番が収録されています。ですので第5集には序曲等は収録されていません。

イッセルシュテットの解釈は、どっしり一辺倒ではなくところどころ快活でハイテンポを採用している点が特徴だといえるでしょう。第7番では第3楽章はどっしりですが、第1楽章と第4楽章はハイテンポ。第8番は第2楽章が多少ハイテンポ。それは実は私の好みではないんですが、説得力があるため、全く気になりません。

それはなるほど!そうくるかという驚きが、決して奇をてらうものではないからなのではと思います。私と違ったとしても、決してオーソドックスから外れることもなく、しっかりとウィーン・フィルを使って音を鳴らし、歌を歌わせているから、です。

イッセルシュテットは決して色物系指揮者ではなくむしろオーソドックスな解釈をする人だと思います。だからと言って決してつまらなくない。それは標題が全くついていない第7番と第8番の演奏が魅力的であることが証明しているのではないでしょうか。

特にウィーン・フィルの特色である豊潤なサウンドを、歌として上手に取り入れているイッセルシュテットの才能であり、芸術だなあと思います。こういう「異なる他者」が出会うことの生み出す思考と地平は、私にとってウィーン・フィルサウンドのごとく豊潤なものになっていきます。

さて、最後の第九では、どんな地平が待っているのでしょうか・・・・・

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第7番イ長調作品92
交響曲第8番ヘ長調作品93
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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