かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:フランク 室内楽全集2

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、4回シリーズでフランクの室内楽全集をとりあげていますが、今回はその第2回目。第2集を取り上げます。

第2集には弦楽四重奏曲ピアノ五重奏曲が収録されています。室内楽の王道の作品だといえますが、フランクはそれを1曲ずつしか作曲していません。けれども、それぞれはとても印象深い優れた作品です。

それぞれカタログ番号では124と121という番号がふられており、ともにフランクの晩年近くの作品です。そのせいか、とても穏やかだったり、時として激しかったり・・・・・私としては魂を揺さぶられる作品達です。

そんな作品たちを、この全集では弦楽四重奏団を中心にさらにコントラバスとピアノにソリストを迎えて演奏しています。コアが弦楽四重奏団だからなのか、演奏はどこかそれぞれの想いをそれぞれが慮りながら、ソリストたちとまた魂を歌を紡いでいく、そんな感じがまたいいですね~。

とにかく、これもしっかりと「歌って」います。正直、室内楽で楽譜を「なぞる」ような演奏が可能なのかとすら思うのですが・・・・・特にロマン派で。そんな演奏に巡り合ってしまう人は、あまりにも聴く作曲家やジャンルが偏ってしまっているからではないでしょうか。その意味では私は図書館に通うということを覚えて本当によかったと思っています。なぜなら、図書館から「いやなら削除すればいいだけ」という気軽な気持ちでかりることができるから、です。

CDを買うなどという行為は、それだけ自分で直接金を出していますから、どうしても期待しすぎてしまうんですね。だから裏切られると恨んでしまうものなのです。しかし、借りてきたものでありかつリッピングしたものであれば、自分が本当に嫌なら削除すればいいだけです(実際、私もカラヤンチャイ5は削除しています)。そうすれば、あとくされなど全くありません。あれは不幸なことだったね、と笑って許せることなのです。

そんな借りるという行為の中で出会ったこの演奏なのです。本当にうれしくて!しっかりと歌い、紡いでいるこの演奏、決して日本で有名な団体でもソリストたちでもないですが、そんな立場の演奏家たちが私を感動させてくれる・・・・・なら、ほんとに有名どころだとどれだけ素晴らしいのか!と思わずワクワクするでしょ?なのでこんな素晴らしい演奏にしかも図書館でかりてくるという行為で巡り合えることは、私にとって至福の時なのです。かなーり面倒な行為ではありますけどね・・・・・

その面倒な行為の先にある「苦悩を突き抜けた歓喜」こそ、私が大切にすることなのです。

 


聴いている音源
セザール・フランク作曲
弦楽四重奏曲ニ長調CFF124
ピアノ五重奏曲ヘ短調CFF121
デヴィッド・ライヴリー(ピアノ)
コルネール・ル・コント(コントラバス
マリブラン四重奏団
 タチャーナ・サムイル、ヨーレント・ド・マーイエル(ヴァイオリン)
 トニー・ネイス(ヴィオラ
 ユストゥス・グリム(チェロ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。