かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から~府中市立図書館~:アラウが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集1

東京の図書館から、今回から11回にわたりまして、府中市立図書館が所蔵するアラウが弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集をとりあげます。

実はこの全集、神奈川県立図書館で最後だけ借りており、以前とりあげたことがあるかと思います。それをすっかり忘れ、重複してリッピングしてしまっているという・・・・・orz

けれども、いずれにしても、その演奏がフラッシュバックしたのか、小金井でショパンを借り、そして府中でこの全集に至ったのは確かです。アラウの歌うピアノはこのベートーヴェンでも健在です!

とはいえ、この第1集は第1番と第2番、そして飛んで第5番が収録されていますが、実に堅実な演奏も見受けられます。ということは、アラウは音楽史を踏まえながら、自分の歌で作品を表現しているということになるかと思います。

しかも、第1番から徐々に歌い始め、そのクライマックスを第5番に持ってくるんです。第5番、短調なんですけれど・・・・・

それを言うなら、第1番も短調ですね、はい。アラウの抒情性と冷静さが同居するそのピアノは、まさに私好みだといえます。もう、どんどん歌ってほんと!

ピアノという楽器の歴史において、重要な役割を果たした作曲家の一人に、ベートーヴェンはまず挙げられるかと思います。当時のピアノの性能を最大限に使うだけではなく、当時では難しくても未来ではできるはず(例えば、「ハンマークラヴィーア」)という作曲もしたのは特筆に値します。オルベルツがハイドンの作品をあくまでもピアノ曲として表現したように、アラウはまさにベートーヴェンの作品を「ピアノ曲」として表現しているんですね。

この全集で実は私にとっては4つ目のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集なのですが、どのピアニストも個性的で素晴らしい!その中でも特にこのアラウの歌謡性と抒情性、そして時としての冷静さは、まさに私が待っていた演奏だとも言えるかなと思っています。第1集からこいつは縁起がいいや!

・・・・・って、まだ正月来てませんでしたね・・・・・

 


聴いている音源
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調作品2-1
ピアノ・ソナタ第2番イ長調作品2-2
ピアノ・ソナタ第5番ハ短調作品10-1
クラウディオ・アラウ(ピアノ)

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