かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:フランス管弦楽作品集

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回はフランスの管弦楽作品を収録したアルバムをご紹介します。

フランスの管弦楽作品といって、皆さんは何を想起されますでしょうか?ドビュッシー?まあ、たいていそうですよね。もちろんドビュッシーの作品も素晴らしいのですが、確かにそれだけのはずがないわけですよ。

ということで、このアルバムで扱っているのは、ショーソンフォーレフォーレならまだ結構手が上がりそうですけれど、では、ショーソンは?となると、ほとんど手が上がらないのが実情ではないでしょうか。

かくいう私も、ショーソンなど若い時には聴く気にになれませんでした。そんな上品な作品など聴けるか!俺は第九だ!と。

けれど、今から思いますと、だから私は婚期を逃したんだと強烈に思います。ちょうど今そんなドラマが再び始まっていますよねえ。あれも主人公はクラシック好きなわけですけれど、経験的に「あー、わかるわ~これだと嫁さん来ないわ」って思いますもんw

さて、そんな私にとってのショーソンなのですが、実はだからこそ借りてきたのがこれだったのです。で、収録されているショーソン唯一の「交響曲」を聴いてみると・・・・・あれ?あれれ?どんなにエネルギーあるのよこれ!

ウィキでは抒情的とありますが、演奏するロワール・フィルはむしろ情熱的なんです。それはそもそも作品自体がエネルギーを内包していると判断できます。そのエネルギーに触れて、オケがどうしても情熱的にならざるを得ないと、演奏からは感じるんですよね。

ja.wikipedia.org

一方、その対極にあると見られるフォーレも、実にエネルギーを内包している作品が多く、私の好きなレクイエムがその典型です。そんな視点でカップリングの超有名曲「ペレアスとメリザンド」を聴きますと、その秘められた悲しみを表現したいことがまるで「目覚める」かのようにわかるんですね。

ja.wikipedia.org

実はこのアルバム、フランスの「ピエール・ヴェラニ―」というレーベルなんです。多分それを日本のビクターが出したものだったかと思います。ピエール・ヴェラニ―というのはフランスのレコーディングエンジニアで、自身で立ち上げたレーベルが「ピエール・ヴェラニ―」なのです。

www.tobu-trading.com

なかなかネットではヒットせず、「ピエール・ヴェラニ― レーベル フランス」で検索してようやく上記東武トレーディングさんのサイトがヒットして、やはりね~って思ったのです。多分この名前って、レコーディングエンジニアではないだろうか、と。現在東武トレーディングさんが扱っているアルバムを見ればわかると思いますが、編集方針が明確なものが多いんです。こういう個性的なアルバム、好きですね~

で、演奏はと言えば、個性的というよりは、作品の生命を引き出す演奏だなって思います。指揮するスーストロもステディながらも決して楽譜をなぞるのではなく、楽譜から生命を掬い取るといったほうが適切だと思います。そのタクトで演奏するロワール・フィルも美しくかつ情熱的。最後の歌劇「ぺネロプ」の前奏曲も雄弁。是非ともこのシリーズは欲しいなって思ったら、ハイレゾではまだのようです・・・・・当面は、CDだけになりそう。少なくともこのシリーズは手に入れておいてもいいなあと思ったのですが・・・・・棚がもうない私としては、ちょっと残念です。

 


聴いている音源
エルネスト・ショーソン作曲
交響曲変ロ長調作品20
ガブリエル・フォーレ作曲
組曲ペレアスとメリザンド
歌劇「ぺネロプ」より前奏曲
マルク・スーストロ指揮
ロワール・フィルハーモニー管弦楽団

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。