かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ソル ギター作品集2

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、ソルのギター作品集の第2集を取り上げます。

この第2集で取り上げられている作品のほとんどが、序奏が付いているのです。変奏曲ですが、普通は主題が奏されて、変奏が始まるというものですが、ソルの場合はその前にイントロがあるのです。

ですから、たとえば第1曲目である「モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲」の場合、聴きなれている「不思議な鈴の音」ではなく、全く関係ない旋律が短調で奏された後に、聴きなれた魔笛の主題が奏され、変奏が始まるという構造を持っています。

それを聴きますと、なんとソルはおしゃれな作り方をするんだろうと思います。本来ナポレオン戦争がなければ、祖国で十分活躍したのでしょうが・・・・・

演奏する福田進一も、時には息遣いをあらわにしながら、情熱的に演奏するのがいいですね。ソルと言えばナポレオン側の人間だということになりますが、とにかく一人の人間の作品として解釈しているのは好感できます。ソルが同時代の作曲家たちに刺激を受けて創作したものを、感情をこめて歌い上げており、実に誠実。

こういった演奏こそ、聴いていて一向に飽きないんです。いやあ、ついつい時間が過ぎてゆきます・・・・・

え、だから今週は2日抜けてるのかって?まあ、それもありますが、仕事の関係です、あくまでも。一アマチュア評論家ですから当然他に仕事を持っています。その仕事が、どうしても忙しくて・・・・・ま、それはいいことです。仕事がないよりはずっとまし。そんな中で疲れ切った心と体を癒してくれるのは、ソルのような素朴かつ情熱的な作品だったりするんです。生きているって思います。

 


聴いている音源
フェルディナンド・ソル作曲
モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 作品9
幻想曲 ニ長調(作品番号なし)
パイジェルロの「うつろな心」の主題による第5幻想曲 作品16
演奏会用断章 作品54
静けさ(カプリス)作品50
福田進一(ギター)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。