かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:フィルハーモニック・コーラス 第7回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は令和元(2019)年6月30日に聴きに行きました、フィルハーモニック・コーラス第7回演奏会を取り上げます。

フィルハーモニック・コーラス。以前からこのブログでも取り上げてきました素晴らしい合唱団ですが、実はこの第7回をもって活動を終了するそうです。

とても寂しく思いますが、ずっと応援してきました私としましては、ぜひともその最後を見届けたいと、駆け付けることにしました。その最後の演奏会のプログラムは、オール・ベートーヴェン・プログラム。「プロメテウスの創造物」序曲と、ミサ・ソレムニス。

そして、そのロケーションは、大田区民ホール「アプリコ」。奇しくも東大和の障害者との第九の前に、私が最後にステージに立ったホールなんです(ちなみに、その時は第九でした)。

今回は神様が助けてくれたのか、電車1本乗り遅れましたのに、開演に間に合うという奇跡!この合唱団をずっと応援してきましたから、最後は全部聴くのだと啓示を受けたかのようでした。

全体的に、指揮者河地氏の速めのタクトによりとても筋肉質です。「プロメテウスの創造物」はそもそもが短い曲なのであっという間でしたが、冗長でともすれば「駄作」の烙印を押されることが多いのミサ曲が、あっという間に満足のうちに過ぎ去っていくんです!

気が付いてみれば、あ、こんな時間なんだ!と驚く場面ばかり。合唱団も本当に軽い発声で力強い!でも、その合唱団の気持ちに負けんとしてグローリアではオケのほうが大音響!男声が聞こえなかったのがちょっとだけ残念。でも、本当に各パートしっかり歌えていて、素晴らしかったと思います。

もう、突っ込みどころなんてほとんどありません。かなり自分たちも力が入っているのか、途中ソプラノがぶら下がり気味になるのは気になった点です。でも、そこでも「踏ん張れソプラノ!」とつぶやく私・・・・・

全体的には、最後を飾るにふさわしい、生命力あふれる演奏になっていました。美しく力強くしなやか!こんな演奏がアマチュア合唱団でできるのです!もっと日本のオケは合唱曲やりましょう!団員の皆さんの「次のステージ」をぜひとも用意してあげてください!聴衆もです。オケだけの作品ではなく、合唱曲をもっとやってほしい!とオケに要求しましょう。これだけのタレントを放っておくことは日本の文化において「国益を損ない」ます。

今、ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏を聴きながら書いていますが、この演奏は実はミサ・ソレムニスがCD一枚になっているとても筋肉質な演奏ですが、正直私は今回のフィルハーモニック・コーラスさんの演奏はこのチューリッヒ・トーンハレ管の演奏を上回ったと思っています。むしろ名盤の誉れ高いデイヴィス指揮バイエルン放送交響楽団・合唱団の演奏に近く、そのうえで筋肉質という、名演に数えていいくらいの演奏だったと思います。

ふり返ってみれば、フィルハーモニック・コーラスの皆さんと出会ったのは、今から7年前、2012年の神田教会におけるチャペル・コンサートでした。あの時も「ミサ・ソレムニス」のグローリアを演奏していますが、その時とは比べ物にならないくらいの成長を遂げたのが本当にうれしい!これが若さってものなんだなあって、うらやましく思うと同時に、感謝したいと思います。皆さんの成長が、私の人生で最も苦しかった10数年間のその後半において、自分自身が回復する勇気を与え続けてくれたのです。

皆さんと出会った直後、私は調子を完全に悪くしていったん社会からドロップアウトします。もう一度戻るまでの間、そして戻ってから、皆さんの成長が常に私の回復を後押ししてくれました。ここに感謝します!

今後、皆さんはそれぞれ新天地で活躍されることと思いますが、その新天地での活動が幸あらんことを祈ります。またどこかの会場で、皆さんの別の団体での歌声が聴けることを楽しみにしています。本当にありがとう!




聴いてきたコンサート
フィルハーモニック・コーラス 第7回演奏会
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
「プロメテウスの創造物」序曲
ミサ・ソレムニス ニ長調作品123
高原亜希子(ソプラノ)
布施奈緒子(アルト)
吉田浩之(テノール
青戸知(バス)
河地良智指揮
フィルハーモニック・コーラス管弦楽団
フィルハーモニック・コーラス

令和元(2019)年6月30日、東京大田、大田区民ホール「アプリコ」

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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