かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:グールドが弾くバッハのピアノ協奏曲2

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、グールドが弾くバッハのピアノ協奏曲集を取り上げていますが、今回はその2枚目です。第4番と第5番、そして第7番が収録されています。

そう、これ全集にはなっていないんです。時間的には全集にしてもよかったくらいなんですが・・・・・まあ、それを紐解いてしまうとグールドの精神疾患まで言及しないといけなくなりますので、そこは今回は置いておきます。

全体的にオケの生命力あふれる演奏が目立ち、グールドの奔放な演奏を期待すると肩透かしにあうと思いますが、かといって端正ながらもところどころにやはりグールドの奔放さは表れており、八分音符と思われる部分はしっかり跳ね、バッハの作品には舞曲が多用されており、それには意味があるということをしっかり押さえている素晴らしい生命讃歌になっていると思います。

これ以上ノリノリになってしまうとどこか軽薄になってしまう恐れもありますし、そのあたりのバランスは難しいでしょう。それこそ超える演奏はクルレンツィスに期待となると思いますが、やるかどうかですねえ・・・・・

オケがコロンビアってことは、ある意味当時の西側のプロパガンダでもあるわけですが、そんなことを差し引いても生き生きとした素晴らしい演奏は、思わず体をゆすらざるをえません。端正ながらも、どこかにやはりバッハへのリスペクトというか、愛情というかを感じるんです。微妙ながらもポルタメントやアコーギクが入るグールドのピアノは、実にグールドが多彩な表現力を持っているかを物語ります。

デジタルの時代になり、そしてハイレゾが登場するというこの時代において、ハイレゾ再生可能な環境でこの演奏を聴きますと、細部まで実に繊細なのにダイナミックです。グールドやオケの表現力もさることながら、レコーディングエンジニアの腕も確かだと感じます。1969年という録音年代の割にはあまり色を付けていない録音は、その場にソリストとオケがいるかのように感じます。この点については別にエントリを上げたいと思います。

そう、ようやくPCでハイレゾが聴ける環境が整ったんです!その環境で聴くグールドは、実に魅力的。決してハイレゾとは言えないこの演奏が、当時の技術力の粋を尽くして、バッハの生命力の再現につとめたものなんだなあと思います。




聴いている音源
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
ピアノ協奏曲第4番イ短調BWV1055
ピアノ協奏曲第5番ヘ短調BWV1056
ピアノ協奏曲第7番ト短調BWV1058
グレン・グールド(ピアノ)
ウラディーミル・ゴルシュマン指揮
コロンビア交響楽団

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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