コンサート雑感、今回は令和元(2019)年6月9日に聴きに行きました、武蔵野市民合唱団の第45回定期演奏会を取り上げます。
2年前にこの合唱団の定期演奏会に足を運んでおり、その時のステディな演奏から毎年聴きに行きたいなあと思っていた合唱団ですが、昨年は仕事の関係でかないませんでしたが、今年は第2土曜日の翌日曜日ということもあり、日程が空いたのがよかったです。
実はこの合唱団、練習ピアニストが以前私が入っていたアマチュア合唱団である宮前フィルハーモニー合唱団「飛翔」の練習ピアニストを務めていた佐藤季里さんなのです。彼女からは今年の所沢混声合唱団の定期演奏会もお誘いを受けており、そして今回も季里さんがFBに投稿したのを合唱団時代の友人がこれまたFBでシェアして、行くことに決めたのでした。
プログラムは、ヘンデルの「メサイア」。普通年末に聴かれるこの曲が、なんと梅雨時に演奏されるなんて、そうそうある話ではありません。ただ、プログラムに入っていたチラシを見ますと、今年はメサイアの当たり年のようで、どこもかしこもアマチュア合唱団がメサイアをやるようです。私もこれはいかないと!
と、その前にコンサート評でござんすね。2年前に聴きに行った時も、そのレヴェルの高さに驚いたのですが、今回もその点は本当に安心して聴いていられました。市民合唱団で安心して聴いていられるというのは本当に奇跡なんですよ、皆さん。だって、どこも平均年齢高いですもん。
それでも、ある一定のレヴェルはたたき出すって・・・・・いやあ、本当にすごい!手弁当ですからね、アマチュアは。もちろん、指導者への謝礼も、です。特に以前は武蔵野市から助成が出ていた団体が自立して自分たちの演奏をある高いレヴェルで確立するってことが、財政的にどれだけ大変なことか。しかもこの武蔵野市民さん、定期演奏会無料なんです・・・・・
もちろん、それはそれで団員も負担がすくなくもあります。無料のコンサートだと、ホール代がめちゃくちゃ安いからなんです。それだけ、団員は「乗り代(舞台に乗るために支払う代金のこと)」の分負担が少ないんです。もちろんチケット負担の代金もない。けれども謝礼は発生するわけです。それは自分たちの負担でやっていかなければいけない・・・・・
この財政問題は私も「飛翔」時代本当に役員の一人として苦労したもんです。武蔵野市民さんは本当に頑張っていらっしゃいます!
この無料であるということはそれだけ、練習に時間がさけるというメリットもあります。意外と無料というのはいい点が多いんです。ほかのアマチュア団体もその点は団の状況に応じて考えてもいいのでは?と思います。
当日は休憩あとの後半、第2部でだいぶ端折っていました。ただ、その端折りかたは結構全体を損なうことがなく、気持ちよく聴けたのはよかったなと思います。前半はほぼ滑り込みで立ち見だったのですが、後半では席に座れたと思ったら、なんとすぐはす向かいには佐藤季里さんがいらっしゃるではないですか!ほんっとうにしばらくぶりの再会!終演後しばらく談笑。私が合唱から離れてうん十年にもうなりますが、その失われた時間が一気に埋まった瞬間でした。まるで自分の子供のように団員たちを心配される季里さん。この合唱団のレベルが高いのはこの人がいるせいもあるよなあって思いました。練習では一緒に歌うし、ピアノもしっかりと出だしを歌いやすいように弾きますし。素晴らしい練習ピアニストであり、所沢混声でも本番オルガニストとして高い才能を示すなど、稀有な才能だと私は思っています。
オケもモダンですがしっかりと合唱団をサポート。決していい響きとは言えない武蔵野市民文化会館大ホールで、まるでいい響きのホールにいるように演奏するのは素晴らしい!まさに武蔵野ゾリステンの名にふさわしい!ホールをオケ、合唱団共に知り尽くしているゆえんのすばらしさではないかと思います。
多少男声に乱れがありましたけれども、それもご愛敬。アマチュアなら当然ありますよ、んなもん。けれどもそれがとても小さいレベルにとどまっているのがすごいんです。堂々と歌い、慣れているからこその修正力。その素晴らしい生命力での「ハレルヤ」ではもちろん起立しましたとも!ぜひともいつか第九を歌ってほしい団体です。来年は小作品中心の年だと聞いており、ヴィヴァルディの「グローリア」を取り上げるとのこと。アマチュア合唱団ではおなじみの曲を、武蔵野市民さんがどのように料理するのか、とても楽しみです!
聴いてきたコンサート
武蔵野市民合唱団創立40周年記念第45回定期演奏会
ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル作曲
オラトリオ「メサイア」
樫木伴実(ソプラノ)
永松圭子(アルト)
小沼俊太郎(テノール)
成瀬当正(バス)
岩淵恵美子(チェンバロ)
佐藤季里(練習ピアニスト)
小介川淳子(練習ピアニスト)
吉岡弘行指揮
ムサシノ・ゾリステン
武蔵野市民合唱団
令和元(2019)年6月9日、東京武蔵野、武蔵野市民文化会館大ホール
地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。
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