かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:Setagaya Quodlibet 第4回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は平成30年11月17日に聴きに行きました、Setagaya Quodlibetの第4回演奏会を取り上げます。

これまで、Setagaya Quodlibetさんの演奏会は過去の3回すべて取り上げていますが、第1回と第3回に関してのエントリを再掲しておきます。

コンサート雑感:Setagaya Quodlibet 第1回演奏会を聴いて
https://yaplog.jp/yk6974/archive/1304

コンサート雑感:Setagaya Quodlibet 第3回演奏会を聴いて
https://yaplog.jp/yk6974/archive/1638

この2回はともに、今回のロケーションである、日本聖公会神田キリスト教会での演奏です。常に教会での演奏をすると言う点も、この団体の特色になって来たなって思います。何度も付言していますが、バッハのカンタータは本来、コンサートホールで演奏されたものではなく、教会で演奏されたものなのですから。

今回は、11月ということもあり、待降節にちなんだ作品が並びました。

�@カンタータ第61番「来たれ、異邦人の救い主よ」BWV61
�Aカンタータ第93番「ただ愛する神の御心のままに」BWV93
�Bカンタータ第170番「満たされた安らぎ、愛おしい魂の歓びよ」BWV170
�Cカンタータ第36番「喜び高く舞い上がれ」BWV36

�Aと�Bは三位一体節のためのものなので、決してこの時期にちなんだものとは言えませんが、歌いたいものを歌うという団のコンセプトと、時期とをうまくミックスしたプログラムで、とても好印象です。

過去の3回以上に、今回演奏が素晴らしかったことが強く印象に残りました。合唱団とオケは勿論のこと、団員が務めるソロが素晴らしい!どれだけレッスンや練習をしたのだろうと思うと、本当に拍手喝采です。音の不安定さも極めて少なくなり、演奏レベルは急上昇中。古楽演奏がいい方向で団員の皆さんを勇気づけているのかなって思います。

古楽の発声は、ともすれば普通に合唱をしている人たちからすれば、そんな地声でいいの?って言うくらい結構地声に近い発声がありますが、むしろそのことが歌う事への障害を取り除き、思い切った表現につながっているように思います。

それと、バッハの作品には舞曲が多いと言う、バロック音楽の舞踊性も考慮されているのも好印象です。恐らく、団員の皆さんもその舞踊性のためにリズムを取っていると思いますし、そのリズムが私をして体を揺するという行為に至らしめています。聴いていて本当に体を揺すりたくなるんです。魂で歌われているのが本当に伝わってきて、とても楽しい!

恐らく、歌っている団員の皆さんが楽しんでいるからこそ、その楽しさがこちらにも伝わり、つい体を揺すってしまうんだと思います。こういった演奏者と聴衆との一体感はいいですね〜。バロック時代のスタイルである、合唱団の中からソリストをやるというスタイル(しかも、3曲目は指揮者がソリストを務める)が、教会と言う場所とその空間によりさらに増幅されるのでしょう。まるでバッハの時代の聖トーマス教会の会衆にこちらがなったような錯覚すら陥ります。

普遍性を持つ作品を、普遍的な人間性を失わず演奏するアマチュア・・・・・なんと素晴らしいのでしょう!是非とも次も聴きに行きたいなって思います。次回は再来年の1月日本ではお正月にあたる時期の作品たちを、どのように選択しどのように歌うのか、楽しみです!




聴いてきたコンサート
Setagaya Quodlibet 第4回演奏会
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
カンタータ第61番「来たれ、異邦人の救い主よ」BWV61
カンタータ第93番「ただ愛する神の御心のままに」BWV93
カンタータ第170番「満たされた安らぎ、愛おしい魂の歓びよ」BWV170
カンタータ第36番「喜び高く舞い上がれ」BWV36
青木洋也指揮
Setagaya Quodlibet

平成30(2018)年11月17日、東京千代田、日本聖公会神田キリスト教会礼拝堂

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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