かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:SETAGAYA QUODLIBET第5回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は2020年1月13日に聴きに行きました、Setagaya QUODLIBETの第5回演奏会を取り上げます。

セタガヤ・クオドリベットさんはその演奏会に第1回からほぼ毎年行っていることになります。回を追うごとに上手になっていくそのさまを見ているのはとても幸せな時間です。

そして今回は、さらに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

自分たちが歌いたいバッハのカンタータを少人数で歌う・・・・・これをコンセプトに結成されたセタガヤ・クオドリベットさん。今回はモテットも含めて5曲という、素晴らしいプログラム。期待は開始前から相当膨らみます・・・・・って、当日やっぱりギリギリだったんですけどね。

特に、合唱団員のソリストが本当にうまい!いやあ、もう3年くらい前のばらつきは全然ないです。ある程度ソリストが固定されてきたせいもあるのか、みな本当に素晴らしい歌唱。それは表現という意味でも素晴らしく、もうバッハのカンタータ演奏において、ある一定のレベルに達したと思っています。

今回もBCJ団員である指揮者青木氏のソロもあったのですが、青木氏のみというのがなかったのが特徴だったかなと思います。それだけ、団員が育ってきたといえるでしょう。もちろん、バッハのカンタータにはアルトソロのものもありますが、あえて今回はそれを選択せず、団員がソリストを務める中で一緒にソリストとして歌うというスタンスだったのが印象的です。

各曲せいぜい20分くらいの曲ですが、しかしその「20分だから」というのはアマチュアにとって禁物です。それは私自身、モーツァルトの「戴冠ミサ」を歌った経験からはっきりと言えます。その時だってようやくだったんですから・・・・・それをです、モテットも含め5曲やっちゃおうって言うんですから、本当にこの団体は育ったなあって思います。もうセミプロと言っていいのでは?

もちろん、それはある程度練習時間など余裕がないと難しい話でもあり、仕事もしている人もいるはずの中で本当によく練習したんだなと、ひしひしと伝わってきます。青木氏も苦労したようですが、さらに苦労したのはやはり歌いたい!とセレクトした団員一人一人自身だっただろうと思います。

実は、モテットとカンタータではオケの編成がガラリと変わるのですが、その変化にも見事に対応。関東におけるバッハ合唱曲演奏のエキスパートとしてあげてもいいと思います。指導者がBCJだからというのもあるでしょうが、そもそも団員一人一人の努力する才能だと思います。これは本当に素晴らしい!

最後のカンタータ第75番「貧しいものは食べて満たされ」の表現もばっちり!少なくとも突っ込みどころはほとんど見当たらず、少なくとも私は覚えていません。こういう団体はこれからも応援していきたいなあって思います。

え、参加しませんかって?そりゃあ、魅力的ではありますが、ひっさしぶりに再開する人間は足を引っ張ってしまいますよ。もちろん猛練習すればどうにかなるとは思いますが、現在実家を出て一人住まいですから・・・・・生活しつつ、仕事もして、となると、かなり難しいかなって思います。少しずつ再開しつつ、ある一定のレベルまで行ったなら、ぜひともご一緒したいと思います。その時がいつになるかはわかりませんが・・・・・

来年もまた、ぜひとも聴きに行きたいと思います。

 


聴いてきたコンサート
SETAGAYA QUODLIBET第5回演奏会
ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲
カンタータ第23番「あなたは真の神にしてダヴィデの子」BWV23
カンタータ第196番「主は私たちのことを思われ」BWV196
モテット「私はあなたを離しません」BWV.Ahn.159
カンタータ第46番「目を凝らして見よ、かつてこれほどの痛みが」BWV46
カンタータ第75番「貧しいものは食べて満たされ」BWV75
青木洋也指揮、カウンターテナー
SETAGAYA QUODLIBET

令和2(2020)年1月13日、日本聖公会神田キリスト教

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。