かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

コンサート雑感:シンフォニエッタ・ソリーソ第6回演奏会を聴いて

コンサート雑感、今回は8月25日に聴きに行きました、シンフォニエッタ・ソリーソの第6回演奏会を取り上げます。

主に三鷹市芸術文化センターをホームとして活動しているアマチュアオケですが、シンフォニエッタとある通り、室内オケなのです。ソリーソとは、笑顔という意味。聴いた範囲ではその名をしっかり負うている素晴らしいオケだと思います。

Sinfonietta Sorriso
http://www.sinfoniettasorriso.info/

聴きに行ったきっかけは4点。一つは近いこと。一つは室内アマオケであること、もう一つは無料だったこと、そしてもう一つは、メインが「英雄」だったこと、です。

�@ワーグナー ジークフリート牧歌 WWV 103
�Aモーツァルト フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314(285d)
�Bベートーヴェン 交響曲第3番 変ホ長調『英雄』交響曲第3番 Op.55

「小さな英雄と大きな英雄」ということで、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」が1プロ、そしてメインがベートーヴェンの「英雄」が並んだわけなのですが、間に挟まれたモーツァルトも、評価すべき演奏だったと思います。

まず、「ジークフリート牧歌」。タッチの差で中に入れずまずはロビーにてだったのですが、そこで聴いた範囲では、けっこういいオケだなってことです。痩せた音はどうしても散見されてしまいますがその度合いは低く、しっかりとアンサンブルしているのが分かるんですよね。惜しむらくはもう少しホルンが息継ぎがうまければなあって思います。

ワーグナーの楽劇「ニーベルングの脂環」は特にホルンが大活躍する作品です。ホルンが魅力的なら痩せた弦を完全にフォローできることでしょう。三遊間に抜けそうなヒットをナイスキャッチでアウトにするショートのような役割ができるかと思います。

次のモーツァルトからはホールにて聴けました。で、さっそく腰を抜かしたのでした。え、ソリスト団員さんなのにこのうまさは何?

ソリストの鈴木みちるさんはその後「英雄」でもしっかり座っていらっしゃた、シンフォニエッタ・ソリーソの団員さんです。つまりはアマチュアなんです。けれども、その前に聴きに行きましたクレセント・フィルでの藤元氏に比べれば雲泥の差。こういうことがあるからこそ、私は藤元氏もそうですが、日大芸術学部をも批判したのでした(まあ多分、三高ナインと小倉監督からすれば当たり前のことだよって笑われてしまいそうですが)。多分プログラムにあった「もう一人の英雄」とは彼女の事だろうって思います。

シンフォニエッタ・ソリーソの最も素晴らしい点は、殆どの団員たちが体全体を使って表現していることなんです。アマチュアだから下手なのは仕方ないにせよ、自分たちにできる限りのことをして聴衆に自分たちの表現を伝えようとしているんです。これが演奏にとてもいい影響を与えていたと思います。ソリストの鈴木さんも自分の体を揺らしながら、緊張しつつも楽しんでいるのがこちらに伝わってきます。もっと場数を踏めばさらに作品が持つ美しさと楽しさが混然一体となって聴衆を包むことができるのではと思います。今でもそれは或る程度できており、本当に感動しました。

最後の「英雄」。いやあ、いきなり高い集中力による喜びの大音響!指揮者のタクトもいいテンポで、体全体をつかった自らよりいずる感動の渦が、ホール全体を包み込み、私たちに波動となって伝わってきます。いよっ、待ってました!金管も全体的に素晴らしく、ホルンもトランペットも大活躍。勿論、鈴木みちるさんがいるフルートも素晴らしい!

アグレッシヴかつ豊潤な英雄が、アマオケで聴けるなんて・・・・・しかも、室内オケで。勿論、室内オケが英雄をやるのですから、実はアンサンブルとしてはところどころあれって思う部分もあったのですが、アマチュアなら許容範囲だと思っています。

多分、英雄の初演って、今回のシンフォニエッタ・ソリーソさんの演奏に近かったのではないかって思っています。バロックの編成に近い人数と、楽器の性能。それからすれば下手すればシンフォニエッタ・ソリーソさんのほうがはるかに上手だったかもしれないのです。なぜなばらば、シンフォニエッタ・ソリーソさんくらいが初演時の編成に近いからです。その挑戦を見事な演奏で表現したソリーソさんは本当に素晴らしいオケだと思います。是非次回も聴きに行きたいと思います!まだ日程は未定のようですが・・・・・他のオケを聴きながら、気長に待つと致しましょう。




聴いて来たコンサート
シンフォニエッタ・ソリーソ第6回演奏会
「小さな英雄と大きな英雄」
リヒャルト・ワーグナー作曲
ジークフリート牧歌 WWV 103
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314(285d)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第3番 変ホ長調『英雄』交響曲第3番 Op.55
鈴木みちる(フルート)
三浦領哉指揮
シンフォニエッタ・ソリーソ

平成30(2018)年8月25日、東京三鷹三鷹市芸術文化センター風のホール

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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