今月のお買いもの、平成29年1月に購入したものを御紹介しています。今回はディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、飯守泰次郎指揮東京シティ・フィルのベートーヴェン交響曲全集の第2集です。
東京文化会館で収録されたものですが、とてもスタイリッシュで、かつ熱い演奏を聴くことができるのは本当に幸せです。この第2集もそんな演奏だと言えます。
収録されているのは、第2番と第4番。もうここまで来ますと、私も番号順でなくてもいいなあと思います。勿論、番号順ならなおいいですが、こだわらなくなりました。この全集も、俯瞰することよりも、指揮者飯守泰次郎が、東京シティ・フィルというオケと、ベートーヴェンの交響曲にどうアプローチをするかが、注目点ですから。
第2番と第4番と言えば、ベートーヴェンの交響曲の中でもメジャーではない作品のトップを争う作品だと思います。その二つの作品を、スタイリッシュに演奏する一方、そこにはベートーヴェンの「魂」に対する共感が存在し、とても熱い演奏になっているのです。
第2番の第4楽章クライマックスなどは、本当にffで、情熱的です。それでいて、アインザッツをしっかり切る演奏。スマートさも持っています。近代的な演奏である一方で、しっかりとベートーヴェンの若き血潮も表現されているのが素晴らしいです。
第4番も、端正でありながらも、まるでクライバーのような演奏。ノリノリのオケと指揮者がそこにいるかのようです。確かに東京文化会館ですから確かに残響は少ないのですが、そんなネガティヴな条件をはねつけるかのような、魂のこもった演奏は、胸がスカッとします。
ヨーロッパのオケでも、クライバーのようなノリノリの演奏をすることはまずありません。もう少しどっしりとした演奏です。でも、あのクライバー来日時、昭和女子大で指揮したような、そんな演奏が、飯守泰次郎と東京シティ・フィルという、純日本人コンビによって実現されている・・・・・こんなうれしいことがありましょうや!
この第4番は名演だと言っていいと思います。残響面で評価は低いのでしょうが、しかしクラシック音楽も純粋に音楽を楽しむ部分があるのであれば、こんな楽しい演奏はありません。楽しいだけではありません。そこにはちゃんと気品が備わっていますし、ベートーヴェンの交響曲が持つ「精神性」もしっかりと備わっています。
その作品の性格に対するリスペクトが、演奏からしっかりと伝わってくるんです!これが良いんですよね〜。やっぱり演奏家がその作品を味わい、楽しんで、それを表現することに喜びを感じているのを受け取れるというのは本当に幸せです。
これで第3集も本当に楽しみです。
聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第2番ニ長調作品36
交響曲第4番変ロ長調作品60
飯守泰次郎指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(fontec FOCD9439)
地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。
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