かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン弦楽四重奏曲全集18

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン弦四全集第18回目は、オール「アポーニー四重奏曲」です。第1第2アポーニー四重奏曲を聴くということになります。

だれですか、エルデディ―からくらいでは・・・・・なんて言っているのは!このアポーニーだって素晴らしいです!特に第2アポーニー四重奏曲第1番と第2番である、第72番と第73番は珠玉の作品と言っていいと思います。温かみがあって、それでいて気品があり、気高さをも内包するその音楽は、何物にもたとえようがありません。

もっと言ってしまえば、後世の作曲家はベートーヴェンを模範としてしまったがために、ハイドンのような音楽を書く人がいなくなってしまったのです。その結果、ハイドンの作品はとても独特な雰囲気を持つことになったと私は思います。

こう連続して聴きますと、本来第1第2と分ける必要性がないのではないかと思うくらいです。

第1アポーニー第3番である第71番は、バロックの雰囲気をかもし出しながらも音楽的には古典派の範疇に収まっています。当時サロンに集まった人たちはこれをにやりとしながら聴いたのではないでしょうか。渋いな〜と。いっぽう第2である第72番と第73番は、開始、緩徐楽章、メヌエット、そして最終楽章それぞれのバランスや内容は、美しさの極致で、こちらは古典派そのものです。

ベートーヴェンの精神性に隠れてしまって、先生であるハイドンのこういった古典美に目を向けることがあまりないのがさみしい限りです。きっとそれを感じていらっしゃる方々は多いと思いますし、こういったブログの形をとっていらっしゃらないのかもしれませんね。いずれにしても、ネットの現状は「ハイドン軽視」と言っていいと思います。

うーん、ハイドンについて集中特集を組もうかな・・・・・そのためには、まだまだ勉強不足を感じます。ネットでは情報がないのであれば、当然書籍ということになりましょう。特に弦楽四重奏曲においてはほとんどネットではサイトがないというのはおかしな話だなあと思います。交響曲はあるんですけどね・・・・・それだけ、ハイドン交響曲のイメージが強く、恐らくその分析からハイドンは軽薄というイメージが作られたのだと思います。

しかし、私が小さいころは、ハイドンの音楽は軽薄などと教えられませんでした。ハイドンは古典音楽の「父」であり、モーツァルトベートーヴェンの音楽に多大な影響をもたらした作曲家というテクストです。だからこそ、今この年齢になって私はようやく念願のハイドンを聴いているのです。

実は、私は購入したライブラリではハイドンを一つも持っていません。それは、ハイドンモーツァルトベートーヴェンに先駆けた作曲家であり、その作品が特に交響曲では膨大に上るためで、私の給料では追いかけきれなかったからです。図書館で借りるということを覚えて初めて、ハイドンのその素晴らしい音楽に触れて、私が受けてきた教育は間違っていなかったと今感じています。

それにしても、軽妙であるが気品を持つこの作品たちは、なんと私を優しく包んでくれることでしょう!

ハイドン軽視を続ける先にあるもの・・・・・それは、とんでもない社会の行方のように、私には感じられます・・・・・こういった優しい音楽を軽視し、重厚な音楽「だけ」を「是」とするその風潮が、「傾国」とならないことを祈ります。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
第1アポーニー四重奏曲作品71 第2集
第2アポーニー四重奏曲作品74 第1集
弦楽四重奏曲第71番変ホ長調作品71-3 Hob.III.71(第1アポーニー四重奏曲第3番)
弦楽四重奏曲第72番ハ長調作品74-1 Hob.III.72(第2アポーニー四重奏曲第1番)
弦楽四重奏曲第73番ヘ長調作品74-2 Hob.III.73(第2アポーニー四重奏曲第2番)
エオリアン弦楽四重奏団



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