今日のマイ・コレはシューマンの交響曲第2番と「マンフレッド」序曲です。指揮はジュゼッペ・シノーポリ、オケはウィーン・フィルです。
そう、つまり私はいきなりウィーン・フィルの演奏でシューマンの交響曲を知った、と言うことになります。でも、実はこのあたりまでは高校の音楽の時間で聴いているものが殆どでもあります。ただ、この2番は聴いたかな・・・・・
出来れば、このとき一気に4番も買ってしまえばよかったのですが・・・・・大学生はつらいですね〜。お金がなかったですToT
まあ、そのうち図書館で借りてくる予定ですが・・・・・多分、そちらでまた1番から4番までをそろえてしまうことになるでしょう。
このCDは、つくづく自分の気持ちにもっと正直であればと今でも後悔の念が消えない演奏です。シノーポリの熱い解釈、そしてそれをきちんと演奏するウィーン・フィル。シューマンの交響曲と言いますとなんかとてもアカデミックなものを想像してしまう人もいらっしゃるかと思いますが、それを覆す演奏です。
実際、私もそんなイメージを持っていました。ですから実際、このCDを買うときはかなり迷いました。もっとシューマンを知っている人であれば恐らく迷わないと思いますが・・・・・
当時、サークルが中心でしたから、そこまで情報収集をしている暇なんてないです。ですから、もう一か八かでした。
でも、結果は最高でしたね。それでも、当時はそれほど好きになれなかったのですが、今聴きますとこれを買っておいて良かったと思います。シューマンはこれほど熱い魂を持っていたのかと、こみ上げてくるものを抑えることが出来ません。
昨日も触れましたが、シューマンの交響曲は、アカデミックな部分と精神性が同居するような気がします。昨日のCDを聴いたときにすでにそんな印象があって、もしかするとつまらないかもと思っていたわたしにそれは間違いだと気づかせてくれました。シューマンの交響曲の魅力というのは、論理的な部分ともっと精神的な部分とが明らかに同居し、それを演奏でどう構築しなおすか、なのだということを。
このCDには実はシノーポリのノートがつけられており、精神医学の点からのアプローチをかけながら、でも音楽家としての視点を忘れないシノーポリの姿勢が読み取れます。それを読みながらまた聴きますと、シューマンの音楽が全く違ったものに聴こえ始めますから、不思議です。
それを考えますと、シノーポリが日本に来たときには、コンサートへ行っておけばよかったと思います。でも、今さら後悔してももう遅いですね。彼はもう、この世にいないのですから。
シノーポリの死を聞いたとき、信じられませんでした。え、まだ若いのに・・・・・それに、やっとファンともいえる指揮者に出会ったと思ったのに、と。
彼の魂を継ぐ指揮者は、今のところまだ出てきていないように見受けられますが、私もいろんな演奏を聴きながら、じっくりと粘り強く探して行こうと思っています。今度は、このCDで味わった後悔をしないように。
それが、結果的にシノーポリの「遺志」を継ぐことにもなるのではないかと、私は思っています。
聴いているCD
ロベルト・シューマン作曲
交響曲第2番ハ長調作品61
「マンフレッド」序曲作品115
ジュゼッペ・シノーポリ指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(ドイツ・グラモフォン POCG-1192)