かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

マイ・コレクション:ベートーヴェン 交響曲第2番・第4番

今日のマイ・コレはベートーヴェン交響曲第2番と第4番です。指揮はギュンター・ヴァント、オケは北ドイツ放送交響楽団と、ブルックナーではおなじみの組み合わせです。

全集からの分売で、このとき既に廉価盤でした。2000円也。これもその金額が決定の理由でした。それと、やはりこの演奏の評判です。当時大学3年生。

しかしながら、実はこれもチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の時同様、欲しいものではありませんでした。次点として購入したものです。欲しかったのは当然、カルロス・クライバー

でも、当時大人気のそのCDはなかなか手に入らず、どうしてもベートーヴェン交響曲を全部そろえたかった私は、このヴァントの指揮を選択したのです。

当時は、やっぱり比べてしまいましたね〜。というのも、実は私がベト4をはじめて聴いた時の指揮者がカルロス・クライバーだったからで、それに感動して聴きたくなったという経緯があったためです。クライバーのテンポのよさ、オケを歌わせる統率力。ヴァントとはアプローチがどうしても違います。

ヴァントは彫刻のようにかっちりとした演奏をオケに求めます。ですので、演奏としては生真面目という感じがぬぐえず、この演奏がいいとおもえるまでしばらくかかってしまいました。第2番は逆にこの演奏が初めてだったので問題なかったのですが・・・・・・

こういう点で、音源選びというものはつくづく難しいなあと思います。まあ、専門家のように楽譜を見ながらというのでは別にどんな演奏でもいいのでしょうが・・・・・

ただ、今では私はこのCDを選んで正解だったと思います。奇をてらわないヴァントの指揮は、演奏の基準とすることができるので、その後いろんな演奏を受け入れることができたのです。モダン、あるいはピリオドと聴きましたが、どれもまったく問題なく受け入れることができたのです。

もしクライバーだったら、もう彼の演奏しか聴けなくなっていたでしょう。それくらい、クライバーの演奏はすばらしいのです。でも、それは果たしてその曲の本当の魅力を伝えていることになるのだろうかと考えてしまいます。

そう考えますと、私はむしろこのときにヴァントを選ぶのが天啓だったのかもしれないと、今では思います。



聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第2番ニ長調作品36
交響曲第4番変ロ長調作品60
ギュンター・ヴァント指揮
北ドイツ放送交響楽団
(RCA BVCC-5008)