かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今日の一枚:クラシック音楽9「若き日のカラヤン」シューベルト

友人から貰い受ける形になりました「今日の一枚」で取上げていますダイソーのCDシリーズも、最終回になりました。今回はシューベルトを取上げます。

曲は、交響曲第9番。いや、今は交響曲第7番と表記すべきでしょうね。シューベルトは番号付けが劇的に変わりましたから・・・・・

現在、9番と言われているのは「未完成」ですから、ややこしいですね。しかし、ここでは昔の表記どおり9番で統一します。

で、いわゆる「ザ・グレイト」ですけれど、実はこの曲はほとんど始めて聴いたのではないでしょうか。実は私もまだまだ聴いたことのない有名な曲がたくさんありまして・・・・・

それは、やはり長らく合唱団にいたということ、そしてその合唱団の音楽監督と結構近い位置にいたということもあって、モーツァルトのしかも声楽を中心に聴いてきているという点が影響していると思います。

ですので、いまこうやっていろんな曲を聴くのがとても楽しいのです。勿論、声楽を聴くのがいやだったわけではないのですが・・・・・

働きならがら、しかもレファレンスのために聴くということは半ば義務で聴くことになりますから、実は当時あまり楽しくは聴いていません。つまらなかったわけではありませんが、そのときよりも今のほうが楽しく聴ける曲はたくさんあります。

それは、当時から声楽以外にも聴きたい曲が山ほどあったことに由来するのです。しかし、その時間もお金もない・・・・・

それが、たまたま体を壊したことから時間ができたことで、だんだん聴きたい曲が聴けるようになってきたのは皮肉ですが、それが楽しいのは事実です。

その聴きたい曲のひとつが、実はザ・グレイトだったのです。

いずれステレオ録音を買おうと思っていましたが、それより先にモノラルで手に入るとは思いもよりませんでした。

その演奏ですが、とても聴きやすい曲です。構成としてはソナタ形式がきちんとしていて、いかにも前期ロマン派ですが、もともとシューベルトの音楽は私も好きなので、モノラルということがまったく問題にならずに楽しく聴けています。

音質という点では多少落ちますが、それでもウィーン・フィルのアンサンブルのよさは充分感じられますし、これは他で是非ステレオでも聴きたいなあと思わせる名演だと思います。

本当にカラヤンはこんな若いころから統率力がすばらしいと思います。自分の思い通りに作り上げたベルリン・フィルならともかく、当時からウィーン・フィルといえば一人一人が頑固な職人です。それを統率するいわば「棟梁」であることが求められるわけですが、見事にその役割を果たしています。

その点で、このシリーズ全般的に言えることなのですが、帝王カラヤンと言われますが、気の使い方も半端ではないことがよくわかる演奏だと、私は思います。

棟梁といいますと、なんだか徒弟制度の中で棟梁の言うことが全てであるととられがちですが、実際私も何人か大工の方とお話しをしたことがありますし、また内装関係の方とお話しをする機会もあるのですが、実際それほど親分肌ではありません。確かに、技を伝えるという点ではそうですが、必ずしも自分だけ偉いんだという意識ではありません。

それは、実際一緒に働くほかの職人もいっぱしの技術者であるということが理由です。そんな人に尊敬の念もなしに頭ごなしにやってもうまくはいくはずもありません。弟子ならともかく、そうでなければ尊敬の念を持つのが職人というものだと、私は教えられました。

そういう意識でこの演奏を聴きますと、カラヤンウィーン・フィルに対して尊敬の念を持っているのだなということが、ひしひしと伝わってくるのです。



さて、今日の一枚シリーズですが、友人から買いましたCDのシリーズはとりあえずここで一区切りつけようと思います。次回はやっと本来の「今日の一枚」、つまり今月買ってきましたCDを取上げる予定です。そして、その次には、モーツァルトのミサ曲をシリーズで取上げてみたいと思っています。

で、多分その中で小休止を入れます。そこである現代作曲家のコンチェルトを取上げてみたいなと思っています。

それが終わりましたら、ふたたび友人から買いましたCDをご紹介したいと思っています。そのときには、ちょっとシリーズ名を別に考えようかな、って思っています。


聴いているCD
クラシック音楽9「若き日のカラヤン
シューベルト
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(ダイソー ザ・CD CD-9)