今日は、ピアノソナタ第13番です。このあたりから作風が少しずつ変わっていくのが楽しくてたまりません。
第14番と共に作品27となっていて、共に「幻想風ソナタ」と名づけられています。ただ、通常は第14番を「月光」と呼ぶため、幻想風ソナタと呼ばれるのはこの第13番だけだそうですが・・・・・
確かに全体的に幻想的な部分が支配します。しかし、最終楽章では明るく快活な部分があり、一概にはいえません。
第2楽章ではどこかで聴いたことあるような旋律が・・・・・・でも、それもすぐ終わってしまいます。
幻想的なので、人によっては「眠くなるんじゃないか」なんて思う方もいらっしゃると思いますが、それが意外とそうでもないのです。ところどころでおや?という仕掛けがあり、特にこの曲の特徴である「事実上の一楽章」を途中から意識させる構成で、聴き飽きません。
私が聴いている山根弥生子さんは、第1楽章と第2楽章の間はちょっとだけ空けていますが、ウィキペディアによりますと、切れ目なしと言われていまして、ここで初めて一楽章形式に挑戦をしている、ということになります。
そういう意味では、とても挑戦的な作品であるといえると思います。本当にベートーヴェンという人は、何食わぬ顔で意外な事をやってくれるなあと思います。