かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から〜小金井市立図書館〜:よみがえる昭和 迫力の蒸気機関車D51サウンド決定版2 蒸気機関車D51 D51すべて

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリを御紹介しています。今回は前回に続くシリーズで、全国を走っていたD51の音を収録したアルバムです。

主にD51は貨物機として幹線に投入されたため、平野山地を問わず走っていたのですが、その様子が収録されている編集になっているのはいいですね〜。ただ、どうしてもそのほとんどは山地になるのは否めません。D51に変るDLを開発するのに、日本は相当苦労したのですから・・・・・

ですので、例えば中央本線においては、結局すぐEL(電気機関車)に変ってしまったという側面もあります。その他ではDD51というディーゼル機関車が投入されるまでは、そのほとんどでD51蒸気機関車が使われ続けたのです。

9トラック目は、実は前回ご紹介した音源からの抜粋で、しかし実は中在家信号場付近はこの音源のほうが長く収録されています。そしてなぜ小金井がこの音源まで持っているのかが類推できるのが、11トラック目の中央本線鳥居峠通過なのです。

鳥居峠は、木曽の山の中にある峠なので、正確には小金井とは関係ありません。ただ、そこを通る貨物列車はほぼ間違いなく小金井を通って中央東線から中央西線へと入っていったわけで、それにちなんでいたということが想像されるわけです。

この鳥居峠では、関西本線の加太越えよりもきついことが、ドラフト音の間隔が長いことでよくわかります。しかも、間違いなく主務機(重連以上に置いて先頭で引っ張る機関車)にマイクが置かれているため、運転士の掛け声だけではなく、機関助士が石炭をくべる音までが収録されているんです!

さすがのドヴォルザークも、こういった音までは交響曲に込めることはできませんでした。なぜなら、一音楽家が運転室に入ることなど、どの国でも法律で禁じているからです。日本でも鉄道営業法で許可なく入ることは禁じられています。これは電車の現在でも同様で、たまにJRの古い国鉄時代の車輌などに乗りますと先頭車両に掲示してあります。

SLがなくなる、だから資料として録音しておきたい・・・・・そういった事情があって許可が下りたことから実現した録音なのです!けれども、普通の利用者からすれば、聴こえてくるのは汽笛とドラフト音だけです。それが機関車の音の全てだと思い込んでしまいます。けれども、機関車には様々な音があるんです。車両がきしむ音もあります。そういったものがしっかりと収録されている鳥居峠のトラックは、素晴らしい史料だと言えるでしょう。

出来れば、現代の作曲家であれば、こういった細かい音まで入れた作品を残してほしかったなと思います。調性が時代遅れだというのはわかりますが、いや無調であるからこそ表現できる細かい音もあるはずだと思うのですが・・・・・・そういったオリジナリティが日本人から発信できなかったことは誠に残念です。

最後の東北本線御堂〜奥中山間を通過する3重連通過及び重連は、長声(長い汽笛のこと)を発して去っていきます。どこか名残惜しそうに・・・・・こういった編集、にくいですね。




聴いている音源
よみがえる昭和 迫力の蒸気機関車D51サウンド決定版2
蒸気機関車D51 D51すべて
�@D51 1重連発車及び通過(山陰本線 浜田及び浜田〜下府間)
�A4重連発車(山陰本線 松江)
�Bループ線の混合列車(肥薩線 大畑)
�C「D51 ファミリー号」通過(信越本線 牟礼〜古間間)
�D信号場にて(石北本線 常紋信号場)
�E「さよなら列車」通過(篠ノ井線 姨捨冠着間)
�F3重連発車(伯備線 布原信号場)
�G「さよなら列車」発車(東海道本線 東京)
�H後部補機付き通過(関西本線 加太〜中在家間)
�I矢立峠の通過及び踏切通過(奥羽本線 陣場津軽湯の沢間及び大釈迦〜浪岡間)
�J鳥居峠の通過及び添乗(中央本線 藪原〜奈良井間)
�K発車(羽越本線 村上)
�L3重連通過及び重連通過(東北本線 御堂〜奥中山間)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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