かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:モーツァルト弦楽四重奏曲全集5

神奈川県立図書館のモーツァルト弦楽四重奏曲全集は今回第5集を取り上げます。ハイドン・セットの第16番と第17番「狩」です。

すでにこの2曲に関してはハーゲン弦楽四重奏団の演奏を取り上げた時にエントリを上げて簡単な説明をしています。

神奈川県立図書館所蔵CD:モーツァルト ハイドン・セット�A
http://yaplog.jp/yk6974/archive/226

第16番は冒頭の摩訶不思議な開始が特徴的で、第17番は第1楽章がまるで狩の角笛のほうな音楽であるがゆえに「狩」と言われている曲です。

図書館のこの音源の残念なところは、第17番のまるで管楽器を弦楽器で表したような素晴らしい点をしっかりと表現している(ともすればこの曲に関してはハーゲンよりも素晴らしい)にも関わらず、第2楽章で音飛びが発生している点です。

図書館なのでこういった音源があるのは仕方ないとはいえ、できるだけ公共のものは大切に使ってほしいものだと思います。少なくとも、CDの製造後の取り扱いによって音飛びが発生するような事態は、音楽を愛するものとしてはしたくないものです。

私は楽譜が読めるから別に音飛びがあってもいいというのであれば、初めからCDを聴かずライヴだけ行けばいいのです。この現代が素晴らしいのは、ライヴだけでなく記録まで聴けるという点なのですから。

このイタリア四重奏団の演奏は、それほど新しくはない音源です。

弦楽四重奏曲全集 イタリア四重奏団
http://www.hmv.co.jp/product/detail/694277
(図書館のは小学館の「モーツァルト全集」の一部です)

このHMVの説明にありますように、この音源は1960年代から70年代の演奏です。それとハーゲンという、もう少し新しい演奏との比較ができることが、音源が二つあることの意義なのです。

私が音飛びが仕方がないというのは、少なくとも音飛びがあってもいいという意味ではなく、だれが付けたかわからずかつ図書館でも音飛びを把握しにくいという点から、それをうけいれざるを得ないから諦観しているだけで、決していいことだとは思っていません。やむを得ざる場合を除いて図書館から借りてくる場合は音飛びなしのものを借りてきますし、誰でも「不良品」は嫌なはずです。

この全集は日本製であるわけなので、そう簡単に音飛びが発生することはありません。誰かが傷つけないとそれはないと思っていいでしょう。輸入盤であれば、たまに製造品質の悪さから所謂「お星さま」が見えることがありますので、音飛びが発生することはありますけれど、少なくとも日本製では私は買ったものではであったことがありません(輸入盤に日本語解説を付けたものでは昔シベリウス管弦楽曲集で出会ったことがあります)。

せっかくの演奏が台無しだなあと思います。まあ、今では安価で買えるようですから、購入も考えてみますけれど・・・・・

だからと言って放置できるものではありません。税金で購入した「公共財」なのです。図書館の職員の方には取り扱いと管理に十分ご注意いただくと同時に、私たちも自分のものなのだから大事に使おうという意識を持つべきだと思います。少なくとも、税金で買ったものなのですから。

図書館のCDも、一つの「音楽振興」のために使われた税金の一部なのですから。たまたま、図書館であるから音楽補助金ではなかっただけです。

この全集の素晴らしい点がこの第16番あたりから出て来るのです。アクセントのつけ方など、経緯を考えたうえで変化がついているのです(ただ、それには私自身は異論もあります)。だからこそ、多くの人に聴いてほしい演奏なのです。

それが、音飛びしているのがとても残念です。余裕がある人は、是非とも購入を検討してみてください。また、図書館も新たに購入を検討してみてもいいかもしれません。もし予算があればですが・・・・・



聴いている音源
ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト作曲
弦楽四重奏曲第16番変ホ長調K.428(421b)「ハイドン四重奏曲第3番」
弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K.458「狩」「ハイドン四重奏曲第4番」
イタリア四重奏団



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