かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集33

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン交響曲全集の今回は第33回目です。第99番と第100番の二つです。

いよいよ三ケタ番号へ突入しました!全集の終わりが見えてきました。

今回も以下のサイトとウィキを参照しています。

ハイドン交響曲
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/haydn

まずは第99番です。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-99

ウィキは以下になります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC99%E7%95%AA_(%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3)

1793年の作曲です。最大の特徴は細かい点になるのですがクラリネットの正式採用です。当時、交響曲の編成にクラリネットを使うことはありませんでした。それをハイドンは正式採用したのです。

この「正式採用」という点が重要な点です。実は、それより前にすでにモーツァルト交響曲で使っていまして、それはハイドンよりももっと早い時期でした。しかし、モーツァルトはピアノ協奏曲ではメジャーに使っていたクラリネットも、交響曲ではあまり使っていません。1778年に第31番「パリ」で使って以来、正式には第39番まで使わず、そのまま使わずにいたのです。

ところがハイドンは使い始めたのはそれよりも遅いのですが、使い始めますと息せき切ったように使い始めます。この第99番と第100番はどちらもクラリネットを使っている作品になります。以後、使わないのは第102番だけです。

こういった点を見ますと、ハイドンは「石橋を叩いて渡る前衛」という感じがします。あのモーツァルトですら交響曲では使わなかったクラリネットを、ハイドンは以降どんどん使っていきます。そして、ベートーヴェンの第1番では正式採用しています。

ベートーベン交響曲第1番の概要と演奏
http://www.kanzaki.com/music/perf/lvb?o=op.21

このサイトはこういった編成面を見るのにとても役に立っています。しかも、古典派の交響曲を一度に見比べることができるので、助かっています。もしメールが送れるのなら、御礼申し上げたく思っています。もちろん、引用しているお礼も・・・・・引用では特に相手に断る必要などないですが、大変お世話になっていますので。

特に、モーツァルトハイドンを見比べるときには大変分かり易いですし、また作曲年代はウィキよりも正確で分かり易いと思います。後半の作品に説明がないのがちょっと難ではありますが、それこそそれはウィキが補完してくれます。

つまりハイドンは、モーツァルトが使ったことでクラリネットの可能性を知ったと考えられます。しかしすぐには自分では使わないでモーツァルトの作品を研究しながら、自分ならどう使うのかを探ったと思われます。そしてその自分らしい使い方を決めた途端、思いっきり使い始めた・・・・・そう考えていいと思います。

次に第100番です。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-100

これは1794年の作品です。実はハイドンは二度ロンドンへわたっていますがその二度目の時期の作品になります。そしてこの音源に集録されている二つはいずれもその二度目の渡英の時にされた作品です。

この曲を聴きますとやたらどんちゃん騒ぎをしているような雰囲気を持っています。それもそのはず。実はこの曲には「軍隊」という名匠がついていますが、その由来は第2楽章と第4楽章にトルコの軍楽隊が使っていたとされる、トライアングル、シンバル、バスドラムが、しかも「派手に」使われている事なのです。

交響曲第100番 (ハイドン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC100%E7%95%AA_(%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3)

しかしそれだけではありません。音楽としても格調高いものを持っていますし、クラリネットだけでなく打楽器も新機軸を打ち出したハイドンの、高年における自信というものを感じます。

才能がありながら、しかし努力を重ねてきたハイドン。こういった点はもっと評価していいと思います。才能がある人もたくさんいますし、努力をする人もたくさんいます。しかし、努力し続けることが出来る人はそういません。

その結果花開いたのが、ザロモン・セット期の作品群であるということは、忘れてはならないと思います。

そんなことを声高に言わないのに、この演奏はそういったことが次々に伝わってくるんですよね〜。このコンビ、やはり只者ではありませんね。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第99番変ホ長調 Hob.I-99
交響曲第100番ト長調「軍隊」Hob.I-100
アンタル・ドラティ指揮
フィルハーモニア・フンガリ



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