かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD;ハイドン交響曲全集34

神奈川県立図書館所蔵CDハイドン交響曲全集の今回は第34回目です。第101番と第102番、そして第53番「帝国」第4楽章をとりあげます。

今回も以下のサイトとウィキを参照しています。

ハイドン交響曲
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/haydn

まず、第101番です。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-101

ウィキでは以下になります。
交響曲第101番 (ハイドン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC101%E7%95%AA_(%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3)

1794年の完成で、着手はウィーンで第2回目の渡英の前、1793年に行われています。「時計」という名称がついているのは、第2楽章の正確なリズムが由来なのですが、古典派ではそれは普通でしょう。19世紀に名づけられましたが、名づけた人はよほどそのテンポ感が珍しかったのでしょうね。確かにその第2楽章は端整です。

それよりも音楽の美しさが目立つ素晴らしい曲で、そういった部分にもっとこの曲は注目すべきだと思います。ニ短調アダージョからニ長調の主題へと転調する部分は本当に素晴らしく、古典派らしい「つかみで人を引き付ける」という第1楽章至上主義の美しさをそのまま具現化した素晴らしい音楽です。

次に第102番です。
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-102

ウィキは以下になります。
交響曲第102番 (ハイドン)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC102%E7%95%AA_(%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3)

これも1794年の完成です。第96番の時に説明しました、照明落下事件はこの第102番の時なのです。でも、なぜか第96番に「奇跡」ってつけられてしまうんですね〜。それがなぜなのか、そこまでは調べ得ていません。恐らく、それを調べ始めると一つエントリが立てられそうな「臭い」がします!

そうでしょう?亀山君(と杉下右京風に言ってみましたよ、デカワンコ君)

とちょっとふざけてみましたが、いや、それほどミステリーな事件です。第96番はあきらかに第1回渡英時ですが、第102番は第2回渡英時なのです。なぜこのような齟齬が起きているのか、不思議です。ミステリー一冊かけるでしょうね。

この曲には編成で特徴がありまして、初めてハイドン交響曲で弱音器をつけたトランペットを使っています。ウィキにはティンパニもとありますが、ただ、この音源では結構ティンパニは使っているので、さほど珍しくないですが。

ピリオド演奏ではどれだけその点をいしきして演奏しているのでしょうか。もしピリオドの演奏をお聞きになる場合は、そんな点に注目して聴いても面白いと思います。特にティンパニを使うなんて、この当時あまりなかったことは確かです。

さて、この第34集には思い出したように第53番「帝国」が収録されています。しかも、第4楽章だけ。実は、第53番をとりあげた時に触れていますが、第53番の第4楽章には3つのヴァージョンがあります。現在演奏されるのはそのうち2つですが、もともと3つありました。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集15
http://yaplog.jp/yk6974/archive/601

ハイドン交響曲第53番の概要と演奏
http://www.kanzaki.com/music/perf/hyd?o=Hob.I-53

その三つすべてが収録されているのです!それぞれ全く異なる音楽となっています。特に3つ目はその前二つに比べて2分ほど速いくらいです。それにしてもここまでヴァージョンを作ることもなかったろうにと思いますが、この第53番が作曲されたのが「聴衆への迎合と実験」期であるということを考えた時、どれが一番聴衆受けするのかと考えながらこの異なる3つのヴァージョンが残ったと言えましょう。そしてどれも正式採用とはならず、後世に伝えら他のは今のものであった、ということだと思います。

いずれ、この3つもほかの3楽章と一緒に聴いたうえで聴き比べて、エントリを立てたいと思っています。果たして、そこから何が見えてくるのか、楽しみです。

こういった編集も全集では大切なことです。ありがたいですね。



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第101番ニ長調「時計」Hob.I-101
交響曲第102番変ロ長調 Hob.I-102
交響曲第53番ニ長調「帝国」Hob.I-53(3種の異版のフィナーレ)
アンタル・ドラティ指揮
フィルハーモニア・フンガリ



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