かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:ハイドン交響曲全集2

県立図書館ハイドン交響曲全集の第2集です。今回は第6番から第8番の3曲です。

この3つにはそれぞれ朝、昼、夕という標題がついていますが、実際に作曲された順番は昼、朝、夕だったようです。つまり、第7番、第6番、第8番の順です。もちろん、全体での順番は当然その番号となるわけではなく、第7番が18番目、第6番が19番目、第8番が第20番目となります。

今回も以下のサイトを参考にしています。

ハイドン交響曲
http://www.kanzaki.com/music/mw/sym/haydn

というのも、ウィキペディアでは全曲の解説がないからです。ただ、このサイトを参照するときには一つ注意しなくてはならないことがありまして、それはハイドン交響曲を108と数えている点です。しかし私が取り上げているドラティ/フィルハーモニア・フンガリカは104しか演奏していません。今まではハイドン交響曲は104と言われていたのですが、最近の研究では108とするのが一般的となってきているようです。

残念ながら、その108を収録しているのは図書館には無いようで、候補としてはあるのですがそれは残念ながら途中が抜けてしまっています。ですので、私は今でもドラティのものを聴いています。足りないものは後は自分で買って補う。今のところはその方針です。

ということで、今回このシリーズでは昔ながらの104曲までで終わりますので、その交響曲が「実際何番目の作曲か?」は数が合わないのであしからず願います。

この3曲は実はエステルハージ家に勤め始めた頃の作品で、交響曲としてはまずこの3曲を作曲しています。ある意味記念碑的作品なのですね。

そしてこの3曲を聴きますと驚くことがあります。参照しているサイトでも多少触れられていますが、まるで協奏曲のようです。あるいは協奏交響曲シンフォニア・コンチェルタンテ)でしょうか。そんな雰囲気を漂わせています。ソロが動き回っているのです。どの楽器がソロになるのかは番号ごとに異なり、様々です。弦あり、管あり、何がソロで演奏されるかわかりません。そこがそれぞれ面白いところです。それがバロック的な音楽の中で形式的にはソナタ形式で展開されてゆきます。

特にバロック的な雰囲気があるのが第7番で、なるほどエステルハージ家において一番最初に作曲されたものなのだなあと思いますが、これもソナタ形式で展開されてゆくので古典派でもあるわけで、面白い構造です。

この3曲を聴きますと、ハイドンは一筋縄ではいかないなと思います。古いものもあるし新しいものもあるので、一概にハイドンなど、なんて言えません。もしひとくくりでいうとすれば、明らかに時代の転換点の作曲家としか言えないでしょう。そしてそこがハイドンの音楽をヴァラエティ豊かなものにしているように思います。

第6番は管、第7番は弦、第8番も弦と、それぞれソロ楽器のコンチェルティーノが際立っています。もし、この3つの作品が後期ロマン派、あるいは現代音楽の協奏曲に構造の点で影響を与えたとしますと、私たち日本人が知っている音楽史の常識が覆るような気もしますが・・・・・そのあたりは、もう少し調査が必要でしょう。

フィルハーモニア・フンガリカはその意味ではとても実力があるオケなのだなと感じます。オケとコンチェルティーノの対比がとても際立っていますし、それがとてもバランスがよく端整です。それでいて力強い演奏です。テンポとしても疾走感があり、さわやかです。申し分ないですね!



聴いている音源
フランツ・ヨゼフ・ハイドン作曲
交響曲第6番ニ長調「朝」Hob.I-6
交響曲第7番ハ長調「昼」Hob.I-7
交響曲第8番ト長調「夕」Hob.I-8
アンタル・ドラティ指揮
フィルハーモニア・フンガリ



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