最近、NHKの土曜日に良い番組が始まりました。それは、「schola 坂本龍一 音楽の学校」です。
http://www.nhk.or.jp/schola/
4月はバッハ、そして今月はジャズという、音楽好きにはたまらない内容を、YMOのメンバーで作曲家で音大教授でもある坂本龍一氏が解説をしてくれます。
NHKは音楽番組で本当に上質の番組を放送してくれますが、これもそのうちの一つといえるかと思います。金曜日の教育テレビ「芸術劇場」といい、日曜日のBS「名曲探偵アマデウス」、教育「N響アワー」といい、本当にすばらしいです。
それはプロからしますともしかすると物足りないかもしれませんが、この「schola」に関しましては、プロの方も唸るのではないかと思います。
実は、私はこの番組をはじめてみたのは4月17日でした。バッハの第3回目。「神にささげる調べ」という内容で、そのコアな部分として通奏低音を取上げていました。脇もそれぞれ音楽学のオーソリティが固めるという、アマチュアにとっても、またプロにとってもすばらしい布陣となっています。
その回では、中高生に実際に通奏低音をチェンバロの代わりにさまざまな楽器で作曲させるという、思い切ったことをやられていました。実は、通奏低音は楽譜には番号でしか書かれていないのです。私もヨハネの楽譜を見たことがありますが、あまりにも古典派などと違うその様式に驚いた記憶があります。これで演奏するのか、と。
実際、通奏低音部分は作曲しながら演奏するようなもので、番組でもその点が触れられていました。ここに触れるというのは、本当にありがたいことですし、まためったにあることではありません。通常、楽典などを勉強しないとなかなかそこまで突っ込んだことはやりません。
それを、やさしく解説してくれるのは本当にすばらしいですし、とても勉強になります。
坂本龍一がクラシックやジャズ、ロック、民俗音楽をどのように解析し、それを解説してくれるのか。とても楽しみです。楽典を読むのは大変だけど、でもその方面に興味があるという方は、必見です。
得るものが必ずありますよ。学生のみならず、是非とも見ていただきたく存じます。