かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

今月のお買い物:樫本大進とコンスタンチン・リフシッツの ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全集9

今月のお買い物、昨年平成30年4月にe-onkyoネットストアで購入しました、ハイレゾ音源のベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ全集をシリーズでお届けしています。今回はその第9集。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタでは最も有名とも言える第9番「クロイツェル」の登場です。

この第9番のための今までの演奏だったのかと思わせるような、樫本の熱の入ったヴァイオリンと、サポートするリフシッツのカンタービレするピアノ・・・・・ヴァイオリンが消えゆくのに合わせてピアノも合わせたり、あるいはピアノは強めのままだったりと、各々の楽器が対等な古典派はベートーヴェンの時代のソナタらしい作品です。

それを、まさにその時代らしく堂々と弾きつつも、二人がまるでフリースタイルでお互いが体を使ってディスるような、相互に競い合う場面もあります。だからといってこれはベートーヴェンですから相手をディスってどちらかが勝つというのではなく、相互に競い合いながらも音楽の高みを目指していくという、理想的な演奏が実現されています。

本当にこの演奏を聴きますと、リフシッツさあ、その前のバッハは一体どういうことよ?って突っ込みたくなります。バッハも舞曲中心なんだから、もっと「踊って」いいんじゃない?って思うわけなんです。

ですから、ここまで結構述べていますけれど、樫本が引き出しているんじゃないって思うわけなんです。それは違うって言う人もいますが、そうじゃないとするとリフシッツのバッハでの、あまり動きがない演奏を理解することはできないんですよね。

もちろん、この音源がハイレゾだということも一つにはあるのかもしれません。しかしながら、読者の皆さんは御存知の通り、私はPCに特段DACを噛ませているわけでなくそのまま聴いているので、音質としてはCDと変わらないんです。それでも、受ける印象を紡ぐ言葉を変更するつもりはないんです。だとすれば、やはり樫本の情熱とそれを表現する技術が、リフシッツに何かしらの「覚醒」を生み出したとしか考えられないんです。

こういった演奏に出会うこともまた幸せです。一人の演奏家の「目覚め」に立ち会うなんて!そんな経験、短い人生の中でそんなに経験できるものではありません。しかもそれが録音として残っている・・・・・これ、ライブで聴くよりも多分出会う確率は低いって思います。だって、録音ってたいていいいところしか採用していませんから。昔のように切り貼りすることはもうなくなりましたけれど、それでも何度も録音し直して、いいものだけをアルバムとして残していくといったことは今でもありますから。

そんな商品であるアルバムなのに、どんどん演奏家が覚醒していくさまを聴くことができる・・・・・ありえないです、通常。でも、ここまでリフシッツは、あるいは樫本もですが、まるで甲子園で初出場初優勝してしまったチームのように、尻上がりに良くなっていくのが手に取るようにわかるんです。ふたりともプロでありキャリアもあるのでもちろん上手ですが、それでも地区予選とは違う甲子園というステージで初出場校がエラーをしてしまうようなミスを、録音として採用できるレベルではありますが見えるのが、曲を追うごとになくなり、この「クロイツェル」では皆無です。

そして情熱はクライマックス。ベートーヴェン中期に作曲されたソナタの中でも名曲に入る「クロイツェル」を、存分に楽しんでいるんですよね、自家薬籠中の物として。それがなんとも味わい深く、何度聴いても素晴らしい!今夜な仕事なんですが、できれば行きたくない!って思うくらいです。あ、スマホに入れて聴いていけって?それは良い提案かもしれませんね・・・・・このままではあんまり素晴らしくて、椅子に根が張りそうでつ・・・・・

やはり、次のスマホソニーのエクスペリアかなあなんて、そろそろスマホも4年目に入る、私です。




聴いているハイレゾ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
樫本大進(ヴァイオリン)
コンスタンチン・リフシッツ(ピアノ)

地震および津波、水害により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福と復興をお祈りいたします。同時に救助及び原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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