かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

東京の図書館から〜小金井市立図書館〜:土気シビックウィンドオーケストラ3

東京の図書館から、小金井市立図書館のライブラリを御紹介しています。今回は土気シビックウィンドオーケストラが出しているセッション集の第3集を取り上げます。

これを借りたのは様々な好奇心からでした。まず、クラシックの編曲ものが収録されていること、たまには吹奏楽の作品を借りたいと思ったこと、そして、東京都なのに、土気という千葉の団体の演奏であるから、です。

土気といえば、千葉のみならず東京のベットタウンとして発展してきた街で、東急が開発にたずさわったことから、千葉のたまプラとも言われます。

そんな土気に、実に素晴らしいブラバンがあるなんて、本当に素晴らしいです!

さて、このブラバン、実はアマチュアなんです。

土気シビックウインドオーケストラ
土気シビックとは?
http://tcwo.jp/about.html

土気という街の気質が生んだブラバンなのかもしれません。こういったブラバンは、アマオケでも参考になる点が多いので、是非とも興味を持ってほしいところです。

実はこのアルバムは、その土気シビックウィンドオーケストラが、年1回活動を紹介する意味において録音しているセッションなんですね。3ということは、その3年目ってことなのですが・・・・・

上記ページでは、2010年までしか紹介がないので今でも出しているのかまではわかりませんが、この3つ目のセッション集は、創立から11年たった1999年の収録。それでも、11年目・・・・・確かに、うまくなる時期かもしれませんが、私が宮前フィルを聴いてきた経験からすれば。それでも多分、宮前フィルの皆さんには申し訳ありませんが、宮前フィルよりはるかにうまいです!

しかも、音楽が生き生きとしているんですよね。美しく出すと言うだけではなく、そこに音楽を楽しむ喜びが演奏に存分に反映されていると思います。

吹奏楽と言えばリードが多いのですが、この第3集ではスミスを中心に据えています。

ロバート・W・スミス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BBW%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9

交響曲も書くシンフォニストでもあったスミスの作品は、どれも豊潤なサウンドに満ちていて、聴いていても楽しいものばかりなのですが、彼らが楽しんでいるなと思うのは、いきなり冒頭の「海の男たちの歌」です。さざ波まで演奏に加えるなんざあ、粋です。

また、クラシック系でも、吹奏楽に編曲されることが多いレスピーギの「ローマの松」から「アッピア街道の松」は圧巻!この後、私は空自航空中央音楽隊の演奏を借りて来るんですが、このローマの松に関しては土気シビックさんのほうが楽しんでおりかつ豊潤で圧倒的な点で好きな演奏です。

また、ブラードの「マンボのビート」では「マンボ!」と叫ぶ団員のいかにも楽しそうなこと!ダスビの定演を思い出します。それでいて、演奏がしっかりと一定のレベルに達しているんです!え?どこのアマチュアなんですかって感じです。

吹奏楽は、たまに熱血すぎてコンクールで優勝するためだけに練習する学校があります。それはそれで基礎は磨かれると思うのですが、のびのびと表現するということがおざなりになることもあります。そこを教師がどのように配慮していくかが指導のコアだと思うのですが、この土気シビックさんはその熱血的なものとは一線を画し、ひたすら音楽を奏でる楽しさと喜びを表現しています。その上で、地域の学校ともセッションするのが素晴らしいですね!ヨーロッパで各都市にオケがあり、市民との交流をしているのとオーヴァーラップします。その意味では、土気において、或は千葉という土地において、宮前フィルのような役割を果たしているのが土気シビックウィンドオーケストラというブラスバンドなんだと思います。

子供たちが、こんな演奏があるんだと目を輝かせ、大人になったら働きながら土気シビックで演奏したい!って思うような気がしています。管弦楽団交響楽団でなくても、このような団体があるところは文化的にしあわせだと思います。

そうでなくても、日本は吹奏楽は水準が高いと思っています。それはまちがいなく、すそ野が広いからだと言えるでしょう。日本のオケの水準を上げるにはどのようにすればいいのかの、一つの答えが吹奏楽で出ているように思います。その一つの結果として、この土気シビックウィンドオーケストラの演奏は或るんだと思っています。




聴いている音源
ロバート・W・スミス作曲
海の男達の歌
ロバート・シェルドン作曲
ロングフォード・レジェンド
へレス・ブラード作曲
マンボのビート
アントニオ・カルロス・ジョビン作曲
ソング・オブ・ジェット

ラ・バンバ(編曲:杉本幸一)

ロバート・W・スミス作曲
伝説のアイルランド
松尾善雄作曲
コンサート・マーチ「未来都市」
ロバート・W・スミス作曲
大地と水と火と空の歌
オットリオ・レスピーギ作曲
交響詩「ローマの松」より「アッピア街道の松」
レインゴリド・グリエール作曲
バレエ音楽「青銅の騎士」より「偉大な都市への讃歌」
アラン・メンケン作曲
ノートルダムの鐘
伊達 弦(コンガ)
加養浩幸指揮
土気シビックウィンドオーケストラ

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




このブログは「にほんブログ村」に参加しています。

にほんブログ村 クラシックブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ
にほんブログ村
にほんブログ村 クラシックブログ 合唱・コーラスへ
にほんブログ村