かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:アルビノーニ 協奏曲集1

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回から2回にわたりまして、再びアルビノーニの協奏曲作品7を取り上げます。第1集はその前半、作品7-6までが収録されています、

え、なんでまた借りたんですかって?そりゃあ、この演奏が前回のものとは異なる特徴を持っているからです。

前回取り上げた演奏はピリオド。そしてこの演奏は、モダンなんです。さらに言えば、ブックレットも秀逸ですよ〜。この解説にも、しっかりとアルビノーニは「アマチュア」とあるんですね。

そして何よりも、なぜアマチュアであるアルビノーニが多くの作品を残し、その一つ一つのレヴェルが専業と全く遜色がない高さを持っているのを、ヴェネツィア共和国の歴史を絡めて解説しているのも、一アマチュア歴史家である私としても嬉しい点ですね〜。

そう、イタリア・バロックを考える時、やはりその当時のイタリアの置かれた地政学的位置を抜きには考えられないんです。その上で、時はマウンダー極少期。人間が音楽を紡ぐにはそれなりの理由がある訳で、金のためだけなんてありえません。

そういった様々な要因が絡み合って、でも、明るく伸び伸びとしたこの作品が出来上がったわけです。それを学習するには、やはりネットだけでは不足だと思います。アルビノーニの場合はやはり、CDを買うか、図書館で借りるかのほうがいいように思います。

その点、神奈川県民の皆さんは幸せだと思いますよ〜。県立図書館でCDが借りられるのですから。是非とも県立図書館へGO!

さて、演奏はモダンだと言いました。ですから、ピッチは私たちが聴き慣れている文、すっと音楽が入るのではないでしょうか。第2番は多少重々しいですが、気になる程度ではありませんし、むしろ重々しいのと軽めの都のコントラストが見事で、重々しいと言ってもかっちりとしたというほうがいいかもしれないような雰囲気で、素晴らしい!

ソリスト集団であるイ・ソリスティ・ヴェネティは、実にその点で味のある演奏を私たちに聴かせてくれます。バロック的であるこのオケは、だからこそバロック音楽らしい演奏をしていると言えます。古典派のベートーヴェンのような深刻さはないですが、バロックと言う時代の明暗が作品にも反映されているという作品の特色を、明確にすることできびきびとした生命力を与えています。

それが作品にしっかりと語らせているんですね。私たちの時代を知って下さい、と。こういう演奏は好きです。歴史家の私が共感する点です。勿論、これはわたしの聴き方ですけれど、素直に明るさと平明さを楽しむのだってOK!様々なニーズにこたえることができる、素晴らしい演奏だと思います。




聴いている音源
トマゾ・アルビノーニ作曲
協奏曲集作品7、1〜6
ピエール・ピエルロ(オーボエオーボエ協奏曲)
ピエトロ・ボルゴノヴァ(オーボエ、2本のオーボエのための協奏曲)
ピエロ・トーゾ(ヴァイオリン)
クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリスティ・ヴェネティ

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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