かんちゃん 音楽のある日常

yaplogから移ってきました。日々音楽を聴いて思うことを書き綴っていきます。音楽評論、想い、商品としての音源、コンサート評、などなど。

神奈川県立図書館所蔵CD:メンデルスゾーン 交響曲全集1

神奈川県立図書館所蔵CDのコーナー、今回はしばらくメンデルスゾーン交響曲を取り上げます。

メンデルスゾーン交響曲を5つ書いていますが、実は実際にはもっと書いています。

え、ではモーツァルトのように番号がない作品があるんですか?と言われる方もいらっしゃるかと思いますが、そうではないんです。

メンデルスゾーン交響曲と、室内交響曲という弦楽合奏のための作品と二つあり、「交響曲」を書く前にはすでにある程度の室内交響曲を書いていたのです。

ショスタコーヴィチにも室内交響曲がありますが、それは弦楽四重奏曲を編曲したりしたものでしたが、メンデルスゾーンの場合は室内交響曲として作曲したものがある後に、交響曲を書いているというキャリアになります。

フェリックス・メンデルスゾーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3

13曲の弦楽のための交響曲(室内交響曲)があって、第1番が書かれているのですが、この第1集にはその第1番と、有名なイタリアが収録されています。

で、メンデルスゾーン交響曲を聴く場合、番号順が良いのかと言えば必ずしもそうとは言えません。番号は出版順なのです。この全集は番号順になっていませんが、それはそれで必然性のある編集だと思います。作曲順は番号順ではないのですから。

でも、「交響曲」で一番最初に作曲されたのは、間違いなくこの第1番です。

交響曲第1番 (メンデルスゾーン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC1%E7%95%AA_(%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3)

しっかりとした作品であり、確かに先人たちの影響下にあるとはいえ、優れた作品です。それを15歳で書く早熟さ・・・・・

私としては、メンデルスゾーンの才能あふれるが故の苦悩が聞き取れるのですが・・・・・

でも、作品は明るく堂々としており、その上で威厳もある作品です。その意味ではやはり、まだ自分の殻を打ち破っていないような印象はあります。

で、第4番イタリアを聴きますと、メンデルスゾーンらしい、明るく平明であるが、でも深さがあり、その上でのびのびともしているという点が賢著です。

交響曲第4番 (メンデルスゾーン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC4%E7%95%AA_(%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3)

第4番は以前、テンシュテット指揮ベルリン・フィルのものを取り上げています。

今日の一枚:メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」・シューベルト 交響曲第9番「ザ・グレイト」
http://yaplog.jp/yk6974/archive/192

で、演奏は残念ながらそちらのほうがいいと思いますし、この全集、この第1集はまさにその第3番で音飛びが・・・・・

その点が残念ですが、第4番は他にある訳なので、まあ、仕方ないよね、と。他に全集を探して借りてくるという方法もある訳ですから。でもたしか、県立図書館には他にはなかったような気が・・・・・

その意味で、やはり残念なのです。メンデルスゾーンの作品が俯瞰できる資料として最適なのに、音飛びがあるというのは・・・・・もう一つぐらいあってもいいような気がします。その点でも、メンデルスゾーンの、巨匠としての扱われ方はやはり雑だよねえと感じてしまいます。

でも、この演奏は実に興味深いものでして、指揮は18世紀オーケストラを指揮してきたフランス・ブリュッヘン。オケはオランダキリスト教放送室内管弦楽団。モダンオケなのです。でも、ブリュッヘンの指揮が古楽とは言えなぜ多くの人を魅了したのかがこの演奏でよく分かります。もともとリコーダー吹きのブリュッヘンらしくフレージングがなだらかで長く、それが歌うように作品を演奏させているのが素晴らしい!

第4番に関しては確かにテンシュテット/ベルリン・フィルのほうがいいですが、フレージングはこちらのほうがやはり美しい!その意味でも、音飛びは本当に残念です。ブリュッヘンの解釈の魅力が半減してしまっています。イタリアへ行った印象をつづった作品で、決して標題音楽ではないんですが、そのメンデルスゾーンの感動が、歌うということで存分に表わされている点では素晴らしい演奏です。第2楽章以降は絶品!

是非とも、他の演奏と訊き比べると、面白いと思います。




聴いている音源
フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ作曲
交響曲第1番ハ短調作品11
交響曲第4番イ長調作品90
フランス・ブリュッヘン指揮
オランダキリスト教放送室内管弦楽団

地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。




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