今月のお買いもの、平成28年7月に購入したものを御紹介しています。今回はディスクユニオン新宿クラシック館にて購入しました、プロ・アルテ・アンティクワ・プラハが演奏するベートーヴェン交響曲第7番他のCDを取り上げます。
以前、似た団体をご紹介しているのを覚えておいででしょうか。
友人提供音源:ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」弦楽五重奏版
http://yaplog.jp/yk6974/archive/258
この時の名称は、エンシェント・コンソート・プラハ。で、このCDでは、プロ・アルテ・アンティクワ・プラハ。同じ団体?
いえ、違います。ただ、第一ヴァイオリンとヴィオラは一緒です。使っている弦楽版も同じものです。
実は、このCDをずっと追いかけていました。できれば第九もあればと思って、恐らくもう15年は経つのではないでしょうか。少なくとも、銀座山野楽器では見かけなくなりました。
で、中古市場にあったと言うわけです。ただ、これ一枚でした。シリーズではなかったので、恐らく結構持っている人が多いのでしょう。
実際、演奏を聴きますとそれは納得です。これを放出する人はそうはいないだろうなあ・・・・・
ベートーヴェンの交響曲第7番と言いますと、何と言っても「リズムの権化」と言われるほど、独特のリズムとそのオスティナートが特徴の作品ですが、ゆえにゆったり目に演奏されることも多く、実際私もそんな演奏が好きなのですが・・・・・
交響曲第7番 (ベートーヴェン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC7%E7%95%AA_(%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3)
この演奏では、徹底的にリズムは速くしています。時としてそれはフルオケで聴きますと強迫的なことがあるんですが、このプロ・アルテ・アンティクワ・プラハで聴きますと、全くそんなことがなく、むしろそのテンポは自然で、より活き活きするのではと思うのです。
特に速いのは第1楽章。それ以外はそれほどでもありません。総演奏時間は30数分ととても速い部類に入る演奏ですが、それは第1楽章が速いことが主原因で、他はフルオケの演奏とそれほどテンポは変りません。しかし、序奏は徹底的に速く、でもそれが不自然ではないんです。
この団体は一応古楽だからかのかもしれませんが、オリジナルのテンポを意識しているとのことで、その速さがベートーヴェンの指示通りだとすれば、私たちが知っているベト7の姿は大きく変わるかと思います。確かに、現在のオーケストラの団員数からすれば、ベートーヴェンが初演した時代よりも多いわけで、納得かなとも思います。
他3曲はベートーヴェンの序曲なのですが、これも比較的テンポは速め。でも、ベト7第1楽章に比べればそれほどでもないのですが、引き締まってかつ生命力を感じます。そこに強迫的なものがないのです。
こういう演奏を聴きますと、古楽であろうがモダンであろうが、現在のオケの編成はベートーヴェンを演奏するのに適しているの?と問題意識を持たせてくれるとともに、室内オケによる演奏に対してネガティヴどころかポジティヴにさせてくれる点で、私たちの恐れと不安を手放させてくれます。こういう気づきのある演奏に触れることができるのは、本当に幸せです。
是非とも、全集で再販をお願いしたいところです。
聴いているCD
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲(C.F.エバース編曲)
交響曲第7番イ長調作品92(弦楽五重奏版)
「エグモント」序曲作品84(弦楽四重層版)
「プロメテウスの創造物」序曲作品43(弦楽四重奏版)
「フィデリオ」序曲作品72b(弦楽四重奏版)
プロ・アルテ・アンティクワ・プラハ
(ポニー・キャニオン PCCL00338)
地震および津波により被害にあわれた方へお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。同時に原発の被害を食い止めようと必死になられているすべての方に、感謝申し上げます。
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